政治家としてビットコインの規制活動に熱心なヒラリー・ローダム・クリントン夫人を尻目に、「ビル・クリントン前米国大統領が初めてのビットコインを手にした」と話題になっている。

クリントン家初登場となったビットコインは、4月29日にワシントン州で開催されたコンファレンスで、ベンチャー・キャピタリストのマシュー・ロザック氏から贈られたもの。

クリントン前大統領のコメントなどは発表されていないが、ロザック氏のTwitterページには前大統領と談笑する写真が投稿されており、夫人のように「アンチ・ビットコイン」といったわけではなさそうだ。

ヒラリー夫人の「カタイ頭」を柔らかく?

「ババ」の愛称で親しまれたクリントン前大統領は、アーカンソー州知事などを経て1993年から2001年まで、2期務めあげた第42代米国大統領だ。就任当初は重化学産業だった米経済を金融、IT産業に移行させ、長期間にわたる好景気で米国を大きく成長させた偉大な人物である。

「経済最優先」をスローガンに掲げていたクリントン前大統領の目には、仮想通貨を含めた近年の金融革命がどのように映っているのか非常に気になるところだが、残念ながら個人的なコメントは一切公表されていない。

一方今年の米国大統領選挙に出馬中のヒラリー夫人は、昨年4月に発令されたバラク・オバマ大統領による「サイバー犯罪活動への寄付禁止法」を猛烈に支援しているほか、自身の選挙活動への支援金に関しても「ビットコインは一切受け付けない」との声明を発表するなど、犯罪行為に利用されがちな仮想通貨の流通を快く思っていない人物として知られている。

しかし最高25億ドル(約662億7500万円)の高額な選挙費用が推定されているにも関わらず、ビットコインによる寄付金を歓迎しているライバル候補、ランド・ポール氏に対抗して、頑なに仮想通貨を拒絶し続けている姿が「やせ我慢」「頭がカタイ」などと報じられている。

公の場でビットコインを受け取ったクリントン前大統領に「手本を示して夫人の頭を柔らかくしよう」という意図があったかどうかは不明だが、仮想通貨の存在をひたすら否定するよりも、「生活を安全で便利なものへと向上させるツールとして、いかにして上手く取り入れるか」と夫人がポジティブな角度から見直す機会になってくればよいのだが。( FinTech online編集部

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