おはようございます。昨日はきれいな「マジックアワー」となりましたが、株式市場は米国株が大きく下落、為替も円高ということで冴えない展開となりそうです。注目されたトヨタ <7203> が決算を発表、今期の営業利益が40%減となるということです。新聞等を見ると悲観的な見方も強いようですが、1兆円を超える利益が果たして「悪い」といえるのかどうかということになりそうです。
ここから円高がどんどん進むという見方もあるようですが、為替に対しても慎重な見方をしている企業も多いのですから、目先的な為替変動に一喜一憂することもないと思います。「ヤンキー理論」ではないですが、決算発表の際には良いといわれるところがちょっと悪いと大きく騒がれるという面も見ておいた方が良いと思います。
米国株が大きく売られ、円高も進んだことから本日の日本市場は冴えない展開となりそうです。明日のオプションSQ(特別清算指数)算出を控えて買い難く、手仕舞い売りも嵩むものと思われ、下値を試す動きになりそうです。逆にオプションSQ算出に絡んで先物買いなどが見られ、円高が進むことがなければ意外高となるのでしょう。決算発表が本格化しており、個別に決算に反応する動きも強まりそうです。
17,000円を意識して上値も重くなったところで、米国株安ということでもあり、今度は下値を試す動きになりそうです。個別に決算に反応する動きもありそうですが、相変わらず先物主導での動きとなりそうです。16,500円~600円水準での値固めとなるか、一気に16,000円台前半まで下落となるかというところでしょう。
本日の投資戦略
注目されたトヨタ <7203> の決算が発表になりました。円高の影響をモロに受けるという格好です。ただ、前日の商社株の減配もそうですが、トヨタの減益決算が果たして「失望」するほどのものなのか、ということだと思います。商社株も減配といってもまだ配当利回りで3%以上あるものもあり、トヨタの決算にしても、EPS(一株当たり利益)で490円ということですから、決して悪いということでもないと思います。
利益額にしても「兆」という単位の利益が出ているということですし、円高を見越していても現状の水準よりも円高を想定しているということですから、十分に上方修正となる余地もあるということではないかと思います。新聞報道やアナリストのコメントなどでは悲観的な見方も強いのですが、マイナス金利効果での円安や景気回復、世界的な景気回復も期待されるなかで決算を見ながらの悲観的な報道には逆に「眉に唾をつけて」見る必要もあるのではないかと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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