敬語,ひと工夫
(写真=The 21 online)

敬語は「ちょっとした言い換え」で印象が変わる

『THE21』の読者ならば、敬語の基礎はできていることだろう。しかし、よく使う表現だからこそ、意外な落とし穴がある。たとえば、敬語を必要以上に使いすぎると他人行儀に感じられることもある。また、多くの人が使っている敬語表現でも、実は本来伝えたい意味を鑑みると、他の表現に言い換えたほうがいい場合も。ここではそうした敬語の「ひと工夫」について紹介しよう。

使い古された表現も、ひと言添えるだけで新鮮に

普段あまり疑問に思わず使っている敬語にも、相手が違和感を覚える言葉があるかもしれません。たとえば、「お世話になっております」「お疲れ様です」などは頻繁に使いがちですが、決まり文句のように使われると、「心がこもっていない」と感じる人もいます。

使い古された表現は、少し工夫して「いつもお世話になっており、誠にありがとうございます」「お疲れ様です。お気をつけください」など相手に寄り添う言葉を加えるなど、自分の言葉にするだけで、相手に新鮮なイメージを与えることができます。

また、せっかく丁寧な敬語を使っても、そこに「みたく」「~とか」「すごい」「正直言って」「私的」などの若者が使いがちな言葉が混じると、せっかくの敬語が台無しになってしまいます。

たとえば「私的には~」「うちの会社的には~」は、「私としては」「弊社としては」のように言い換えたほうが全体のバランスがよく好印象です。ほかにも「みたく」を「~のように」、「すごく」を「とても」のように言い換えるなど、全体をフォーマルな言葉に統一すれば、ワンランク上の敬語になるでしょう。