英国のP2P企業Zopaが英国初のP2P自動車ローン借り換えサービス「Zopa Car ReFi」を始める。ローンの借り換えといえば日本では住宅ローンを思い浮かべるが、米国などでは人気だという。

「低利率への借り換え」を主なウリにしているが、見積もりから申請までZopaのP2Pサービスを通して素早く、効率的にオンラインでやりとり可能な点でも、既存の類似商品とは大きく異なる。

年間契約総額12億ポンド(約1916億5747万円)といわれる英国自動車ローン市場に「消費者へのダイレクトなP2Pアプローチ」を持ち込み、新たな旋風を巻き起こすことが狙いだ。

自動車ローンにうとい消費者を新商品で開眼

Zopaは2004年の設立以来、オルタナ融資の旗手として欧州最大規模に成長。現在までに融資総額14億8000万ポンド(約2363億7754万円)のP2P取引を行った実績を誇る。

自動車ローンが住宅購入に次いで借り入れ用途のトップ3に入るにも関わらず、意外にも英国の消費者が「自動車ローンにうとい」という点にZopaは着目。「車が欲しい」という気持ちが先走ってしまうのか、多くの英消費者は自動車購入の際にほとんど融資商品を比較することなく、目にとまった融資先から借り入れているという。

米国では人気の商品だが、英国で提供している融資会社はごく一握り。こうした市場のギャップを埋める目的で、簡単なオンライン申請で低利率ローンに借り換えられる「Zopa Car ReFi」を開発するに至った。

利率はクレジットスコア(欧米で利用されている個人の経済状態や浪費動向を評価する指針)と希望の借り換え期間によって変動するが、Zopaが提供している一般P2P融資が平均7.9%であるのに対し、こちらは最低3.9%という低利率を提供している。

借り換え額は1000ポンドから2万5000ポンド(約15万9714円から399万2863円)。返済期間中、自動車の所有主はZopaを通して融資を受けた「借り手」にわたるが、全額返済が完了した時点で返済者に返還されるというシステムだ。

申請には自動車登録番号、走行距離、現在のローンに関する詳細など、基本的な情報を入力するだけ。2日以内には見積もり料金を含む審査結果が知らされる。

Zopaが面倒な借り換えプロセスをすべて引き受けてくれるなど、消費者を魅了する特典も盛りだくさんで、英国の自動車ローン市場をより便利で快適な環境に創り変えようとしている。( FinTech online編集部

【編集部のオススメ記事】
「信用経済」という新たな尺度 あなたの信用力はどれくらい?(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
会社で「食事」を手間なく、おいしく出す方法(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)