「Brexit要注意株11銘柄」が米USA Today紙上で発表され、以前から苦戦を強いられていたところにBrexitが直撃した米大手投資会社、インベスコや、今後需要減速が懸念されるアメリカン航空などの航空会社が、「大負け株」のレッテルを貼られてしまった。

これらの銘柄は6月24日の英離脱決定以降、大幅な下落で次々と最安値を更新。回復には相当の時間を要すると推測されている。

各銘柄のリスク分析は、米ファイナンシャル・サービス会社、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのデータに基づいて行われた。

離脱交渉先延ばしでさらに不透明な先行き

英EU離脱のショックが引き起こした世界的な株暴落。「当面の下落は当然」と受けとめられているようだが、ダメージのレベルは国や企業よって様々だ。

昨年の収益の4分の1を英国から得ていたインベスコ。6月24日の英離脱決定以来21.8%下落と最も痛手を受け、直前までの29ドル台(約2979円)から6月27日には23.03ドル(約2366円)に急落。

しかし2014年の時点で40ドル(約4109円)の大台から徐々に勢いを失い、今年1月にはすでに30ドル(約3082円)をきっており、投資家間で懸念の色が濃くなり始めていた。そこへ「リーマンショック級の大パニック」が到来すれば、結果は語るまでもない。

6月29日現在23.99ドル(約2464円)まで回復したものの、英国と関わりが深いだけに、回復の道のりは想像以上に険しいと見られている。

アメリカン航空も同様に、昨年10月の45ドル(約4623円)前後を境に下落。4月に一度は40ドル(約4109円)台まで持ち直すが持続せず、6月27日には25.27ドル(約2596円)となっている。離脱にともなう需要低迷への懸念から、デルタ、ユナイテッドとともに、過去1年間での最低値を記録した。

英のEU離脱交渉が9月以降に見送りとなった今、世界経済のさらなる下落へが懸念される。株価とともに、世界中が大きく揺れている。

Brexit大負け株11銘柄(Brexit以降の株価の前日比、以前の50週間の最低値との差)

11位 グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー(米タイヤ製造会社)マイナス10.5%(3.8%減)
10位 アメリカン・インターナショナル・グループ(米保険会社)マイナス10.8%(2.8%減)
9位 フランクリン・リゾーセズ(米投資会社)マイナス11.3%(1.1%減)
8位 キャピタル・ワン・フィナンシャル(米金融会社)マイナス11.4%(0.6%減)
7位 ジュニパーネットワークス(米情報、通信会社)マイナス11.6%(1.2%減)
6位 ロバート・ハーフ(米人材派遣会社)マイナス12.9%(4.4%減)
5位 デルタ航空(米航空会社)マイナス12.9%(3.6%減)
4位 CFインダストリーズ・ホールディングス(米肥料製造会社)マイナス15.1%(5.2%減)
3位 ユナイテッド航空(米航空会社)マイナス16.4%(8%減)
2位 アメリカン航空(米航空会社)マイナス16.7%(6.5%減)
1位 インベスコ(米資産運用会社)マイナス21.8%(7%減)

(ZUU online 編集部)

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