早くもまがい物が登場

香港からの報道によれば、早くもまがい物が登場している。記事によると「口袋妖怪GO」(ポケモンGO)の国内提供は未知数である。中国国内の強大なまがい物商たちが、これを見逃すはずはない。「口袋妖怪GO」と“相似形”の「城市精霊GO」がすでに3月、リリースされていたという。

さらに新しいまがい物のリリースも迫っている。簡体中文の完全な中国内地向け仕様という。同じく精霊たちを主役としているが、こちらのそれは可愛くないようだ。中国風のアレンジで、古典地理書「山海経」に登場する伝説の龍や蛇女などが、キャラクターに使用されている。お試し版を提供されたユーザーの反応は辛辣で、こんなもの早く削除してしまいたい、と発言している。そのためまがい物商は、発売をためらっているらしい。ともかくまがい物市場は活況を呈している。

変わらない光景から抜け出せるか?

3年ほど前、中国で任天堂などのゲーム機とソフトが解禁になる、との噂が出回った。しかしこれは未だ実現していない。世界中で巻き起こった今回のポケモンGOブームで、さらに遠のいた、と見るべきだろう。社会秩序を乱すものは何にせよ受け入れられない。そして、おどろおどろしい偽物とまがい物だらけの混沌の世界が、これからも展開されて行く。

先週、トランプ米共和党大統領候補は、指名受諾演説の中で、「中国ほど知的所有権を尊重しない国はない。」と非難した。これは是非、民主党候補にもお願いしたいところだ。そして我々日本人も面白がっているばかりではなく、声を上げねばならない。何もしなければ、何1つ変わるはずはない。(高野悠介、現地在住の貿易コンサルタント)

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