アジアFinTech決済市場の未来は中、印の一騎打ち?
FinTechで最も活発化していた融資分野が、若干の落ち着きを見せているのとは対照的に、決済分野は国際大手、スタートアップが入り乱れての大盛りあがりを見せている。
「Apple Pay」「Google Pay」「Samsung Pay」の3大モバイル決済が、欧米アジアで陣取り合戦を繰り広げている一方、中国決済市場を牛耳る「Ali Pay(アリババ)」も海外進出を図り、「We Chat Pay(テンセント)」がその後をピッタリとマーク。
そこへ「Huawei Pay」「Mi Pa(Xiaomi)」といったモバイルメーカーの決済が参戦し、決済市場に新たな旋風を巻き起こしている。
中国で見る異様なまでのFinTech決済の加熱は、オンラインショッピングへの需要と、人口の40%に値する7億8000人が銀行口座を所有していないという背景によるものだ。
そうした観点から見ると、それを上回る12億人が銀行口座を所有していないインドでも、FinTech決済が急激な伸びを示しているのは納得できる。
Googleやボストン・コンサルティング・グループは、今後4年間でインドのデジタル決済が5億ドル市場に成長し、2025年までにはすべての消費者決済の59%を独占すると予測している。
そうなればアジア決済市場では、「中国とインドの一騎打ち」という興味深い光景が繰り広げられるのだろう。( FinTech online編集部 )
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