今朝は霧もなく、東の空に薄い月がきれいに見えました。株式市場は昨日は大きく売られて始まったもののしっかりと切り返すという状況で基調は強含みとなっているようです。米大統領選挙のテレビ討論会がどうしたということも言われていましたが、反発の理由は全く別なところにあると思います。
昔と違って今の新聞でも大統領選挙がどうしたと大きく報道されていますが、個々の株価にどこまで影響があるかと言えば特に問題はないと思います。そもそもが目先の値動きに一喜一憂する投機家が中心となっている相場なのですから、それこそ来年のことを、まだ何も決まっていないことに一喜一憂してもしょうがないと思います。目先の動向は需給だけですから基本的には皆が買っているときには買わないとか、皆が買っているうちに売っておくということが大切で、大統領を決めるものでもないものに大騒ぎするものでもないと思います。目先の相場の方向性と次に来る銘柄をしっかりとみておくということで良いのでしょう。
米国株が堅調となったのですが、昨日の上昇の反動や円高気味ということを嫌気して本日の日本市場は売り先行となりそうです。ただ、昨日も見られたように下値をむきになって売り叩くということでもなく、日銀のETF(上場投資信託)買い期待が根強いこともあり、底堅さは見られるものと思います。米国同様に金融株などに買いが入れば堅調となって来そうです。円高が進むということでもなければ売り急ぐ動きは限られそうです。
本日は配当落ち分が120円程度と考えられており、この落ち分を埋められるかどうかということになりそうです。指数の水準で言えば16,500円~600円水準でしっかりと値固めできるかどうかということですが、円高が進むということでもなければ売り急がなければならない理由もなく、配当取り後の手仕舞い売りをしっかりとこなしながら底堅さは見られると思います。
本日の投資戦略
昨日は大きく下落した後に切り返しましたが、金融緩和が継続されているなかで権利付き最終日ということでの買いも見られたものと思います。本日も配当落ちということですが、しっかりと埋められるのか、逆に配当や株主優待の権利を取ったあとの手仕舞い売りに押されるかということになりそうです。それでも3月の時もそうですが、売られるとしても月が替わってからということも多く、底堅さは見られそうです。
米国株も堅調となり、現状では株価の底割れ懸念もないとみて良いのでしょう。日銀のETF買いが株価を支えているということも言われますが、月曜日は日銀が買っていても売られ、昨日も日銀は同じように買って買われているということなのですから、気分的な下支えとはなるのですが、実際に株価を支えられるというものでもないと思います。日銀のETF買いも資金供給の一環と考えれば特に問題はないのですから、日銀の動向など特に気にせずに割安感が強い銘柄などをしっかりと拾っておくということで良いのだと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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