エティハド急成長の理由

エティハドが急成長を遂げつつある理由はいくつか考えられるが、まずは同航空がUAEの国営会社だという絶対的な強みを見逃すわけにはいかない。オイルマネーによる莫大な資金力を背景に最新鋭機材の大胆な導入を続け、2006年にはわずか22機だった保有機数は2016年8月現在123機にまで達している。

また、エールフランスがあきらめたイタリアの大手航空会社、アリタリア‐イタリア航空の株式を49%取得して傘下に収めるなど、他国の航空会社の買収にも積極的だ。

中東はユーラシア、アフリカ、ヨーロッパ、南北アメリカという5大陸の中央に位置するため、各国からいったんアブダビに集め、また各国へとつなぐハブ&スポーク戦略が取りやすいという地の利も大きい。さらに、燃料調達の優位性も大きなポイントだ。自国で生産している燃油が価格競争力の高さにつながっており、同じく中東系のエミレーツやカタール航空とともに、アジアや欧州の有力な航空会社から顧客を奪っている。

完全なプライベート空間のスイートルーム

さて、このあたりで「ザ・レジデンス」の設備に目を移してみることにしよう。一緒に旅行する2人のために特別にデザインされたスイートには、リビングルーム、別室のベッドルーム、エンスイートシャワールームの3室が備えられている。リビングルームには、豪華な革張りの2人がけソファーと2つのダイニングテーブルが用意されており、くつろいで2名用ミールを楽しめる。また食事中は、ノイズキャンセリングヘッドセットで32インチのフラットスクリーンTVを鑑賞できる。

ベッドルームに置かれた約2メートルのダブルベッドには、イタリア人デザイナーがデザインしたシーツと枕カバーが使われている。もちろんここにも、27インチのフラットスクリーンTVを楽しむためのノイズキャンセリングヘッドセットが置かれているし、朝食はそれこそ「雲の上のベッド」でとることができる。

直立可能なシャワー、高級アメニティ、バスローブの揃ったエンスイートシャワールーム、さらには拡大化粧用ミラーとヘアドライヤー付きの洗面ユニットなど、到着前のフレッシュアップにも設備は万端だ。

万全のホスピタリティー

「ザ・レジデンス」には万全とも言えるホスピタリティーが発揮されている。予約の瞬間からVIP トラベルコンシェルジュサービスが提供されるほか、機内では出発から到着までの間、サボイで訓練を受けたエティハド・バトラーが一人ひとりのニーズに合わせて世話してくれる。

グルメメニューのオプションリストから選ぶのもよし、好みの料理を注文するのもよし、機内シェフが新鮮な食材で個人に合わせたダイニングを用意してくれる。また、レストランの予約や、スペシャルイベントのチケット手配など、ライフスタイルコンシェルジュチームが到着後のプランを手助けしてくれる。

設備といい、サービスといい、まさに「ザ・レジデンス」の名にふさわしい充実ぶりなのだが、エティハドのサイトを見る限り、ファーストクラスが満席になるよりも前に予約が入ってしまっている便も多い。エティハドの国際的なセンスを備えた積極性に注目だ。(ZUU online 編集部)

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