昨日も昼過ぎから日差しも見られましたが、日差しが恋しい季節になったと思いました。昨晩の夜間取引で日経平均先物が大きく下落する場面もあり、日銀の金融政策決定会合が終わって、いったん調整となるような感じです。節目とみられる17,500円水準での上値の重さが確認されたということで手仕舞い売りも出てきそうです。
買い方は日銀だけということで昨日も日銀が買っていました。このペースで買えば日銀の保有が増えて、市場がゆがむという意見も出て、いろいろとレポートも出ています。ただ、これらのレポートも指数の特性を考えているものでもなく、あくまでも「机上の空論」に過ぎないと思います。日銀の悪影響を煽るのは銀行や証券会社が日銀の政策で困っているからというだけで、我々一般投資家は何も困りません。日銀が買ってくるのであればそれなりに対処すればいいだけで、証券会社や銀行のレポートに惑わされない方が良いと思います。これだけの金融緩和、そして日銀の買い、ということですから、こちらは安心して投資ができるということです。
日銀の金融政策決定会合は特に何もなかったのですが、日銀の買いもあって堅調となりました。ただ、本日の日本市場は米国株安や円高、目先的な過熱感を嫌気して手仕舞い売りに押されそうです。決算を発表して売られたものなどは底堅さもあるのでしょうが、逆に買われていたものが売られるということになりそうです。日銀の買い期待が根強いことから売り難さも見られるのでしょうが、先物の手仕舞い売りが嵩むと意外に大きな下落となる可能性もありそうです。
日銀の買いは期待されますが、17,500円水準での上値の重さも確認された後ですから、今度は下値を試すことになるのでしょう。17,000円を意識する水準まで売られるのか、その手前の17,200円~300円水準まで売られるのかどうかということになりそうです。
本日の投資戦略
日銀が執拗に買っているということで昨日は金融政策決定会合の結果を受けても特に何も反応がありませんでした。決算発表も続々と行われて想定通りに芳しくない決算という感じです。それでも円高に対して慎重に見ている企業が多く、米国で利上げが取りざたされて円高になり難い環境では上振れを期待しても良いのかもしれません。
目先的には米国の経済指標やイベントに反応することになるのでしょうが、過熱感もあり、いったん17,500円水準での上値の重さが気になると手仕舞い売りを急ぐことになるのでしょう。幕間つなぎ的に新興市場の銘柄が買われるのでしょうし、日銀が買うということで主力銘柄に底堅さが見られれば決算などで売られた銘柄から買い直されるということもありそうです。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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