非常に寒い雨が降っています。かなり強い雨で株式市場の混乱もあり、ちょっと気がめいってしまいます。「トランプリスク」などどこに行ってしまったのかという感じの株式市場ですが、大きく下落した後、急騰となっていますが、結局元の位置にあるという感じです。円安が進んでいるのでさらに上値を試す動きになって来そうですが、本日は週末ということもあり、節目での上値の重さを確認していったん上げ一服となりそうです。
それにしても今回の乱高下はちょっとやりすぎという感じもします。英国のEU(欧州連合)離脱の時以上に大きな変動となりましが、一つはETF(上場投資信託)の影響、そしてもう一つはオプションSQ(特別清算指数)算出が近かったということもあると思います。SQでは日経平均の100円、200円という動きが命取りになる可能性もあるので、オプションのヘッジなども大きく動く要因となったものと思います。ですから、本日のSQが終われば少し決算動向などを再度確認しながら落ち着いた動きになって来ると思います。
米国株が連日の大幅高となったことや為替が円安に振れていることから本日の日本市場も堅調な展開が期待されます。ただ、節目とみられる17,500円水準を意識すると上値も重くなり、週末の手仕舞い売りも嵩んでくるのではないかと思います。米国の新大統領の動きなどをにらみながらいったん利益を確保する動きが進むと思います。
17,500円の節目を試す動きになりそうです。夜間取引やシカゴ市場でも日経平均先物は17500円水準を抜けはしたのですが、さすがに上値も重くなっており、いったんはここで上値も重くなるのではないかと思います。こうなると今度は押し目を試す動きもあるのでしょうが、円安が進むようであれば、案外押し目も浅いかもしれません。
本日の投資戦略
予想以上に為替が円安、株価も上昇となっています。米大統領選挙の影響がここまで大きいと思いませんでしたが、大統領選挙が終わったということで再度12月の利上げを織り込む格好となっているということでしょう。こうなると為替はどこまで円安となるかということになりそうですが、利上げが取りざたされる頃には逆に手仕舞いの円高ということもありそうです。
米大統領選挙が終わって今度は米国の利上げや欧州情勢などが話題にされそうです。OPEC総会などもあり、原油価格などが話題にされるのでしょうが、銅価格は上昇が続いており、商品相場が落ち着いていることで米利上げも織り込まれて来ているという感じで、世界的な金余りの状況で堅調な地合いが続くと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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