アンチトランプ派の怒りは収まらず

既得勢力に対抗し、産業の衰退で苦しい生活を強いられている労働者からの熱狂的な支持を集めたトランプ氏だが、対極的にその主張を嫌悪するアンチトランプ派も台頭した。トランプ候補が大統領の座を射止めると、シカゴ、カリフォルニアなど全米各地でアンチトランプ派がデモを展開。ニューヨークでは、「トランプは私の大統領ではない」といったメッセージを掲げながら、怒りをあらわに5番街に繰り出した。選挙が終わってもノーサイドというわけにはいかず、実に後味の悪い選挙の象徴となった。

世界の歌姫レディー・ガガ氏も抗議

トランプ候補当選に落胆したのは一般の有権者だけではない。選挙戦で数多くのセレブリティを動員したヒラリー候補。米国初の女性大統領の誕生を目指して、応援にかけつけた歌手のレディー・ガガもその1人だった。着用した帽子には投票を呼び掛ける「VOTE(投票)」の飾りをつけ、インスタグラムでもクリントン氏への支持を訴えた。

しかし、トランプ氏の勝利が決まると、ガガはニューヨーク・マンハッタン5番街にあるトランプタワー前に登場。「愛は憎しみに勝つ」というメッセージボードを手に、選挙戦で敵対勢力を罵ってきた対立候補への抗議を示した。

メキシコ経済下振れリスク上昇 マツダにも影響?

選挙期間中、最も世界を驚かせたトランプ氏の発言の1つが、メキシコとの国境に不法移民の入国を防ぐために壁を築き、その費用をメキシコに負担させるというものだろう。トランプ氏の勝利を受けて、メキシコ政府は壁を建設する費用の負担をしないことを表明。トランプ氏は北米自由貿易協定(NAFTA)の見直しにも言及しており、選挙結果を受けて、メキシコペソがドルに対して10%以上も値下がりし、1ドル=20ペソを割り込み、最安値を更新した。

英格付け会社フィッチ・レーティングスは、トランプ大統領の誕生はメキシコ経済にとっては下振れリスクとなると指摘。メキシコにはマツダ <7261> が工場を構えており、日本企業にも影響が出そうだ。(ZUU online 編集部)

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