トランプ,海外移住,富裕層
(写真=Thinkstock/Getty Images)

まさかのトランプ氏勝利に揺れる米国で、国外脱出を目論む国民が急増しているという。選挙当日の11月9日、トランプ政権の誕生がまだ決定していなかった時点で、すでにカナダ移民省のウェブサイトがクラッシュするなど、米国民の悲壮感は深刻だ。

他国の不動産産業にとっては恰好のビジネスチャンスである。中でも米富裕層に人気の海外移住先は環境、生活水準、投資価値などの理由から、ロンドン、トロント、オークランドの3大都市に集中しているようだ。

ロンドン、トロント、オークランドが最有力候補

Brexitの影響でポンド安が続く英国。昨年から始まった「ロンドン高級不動産プチバブル崩壊」に後押しされ、すでに海外投資家の叩き買いが始まっている。不動産投資会社、ロンドン・セントラル・ポートフォリオ(LCP)のウェブサイトへのアクセス数は、米選挙当日3倍に増したという。

ナオミ・ヒートンCEOは「ロンドンは移住目的と同時に、投資対象としても最適だ」とアピール。米投資家だけではなく、米国への投資に懸念を感じ始めた中近東の投資家にも注目されているそうだ。

EU離脱交渉後の目途も立たず先行きの不透明さにつつまれている英国だが、トランプ政権に比べればはるかにリスクが低いと見なす投資家が多いということだろうか。「国の経済成長よりも目の前の問題解決を」と深刻な住宅難に苦しむ英国民にとっては、あまり歓迎されていない。

多数の著名人が移住先候補として挙げているのはカナダ。壮大な自然、生活水準の高さといった利点のほかに、米国に近いという立地条件も人気の秘密だ。またカナダでは以前から一部の自治体が移住促進キャンペーンなどを打ちだしているなど、米国からの移民歓迎ムードが強い。

過去10年間で不動産価格が急騰したバンクーバーに代わり、注目を浴びているのは金融都市、トロント。トロントの住宅価格も年々上昇傾向にあるが、バンクーバー、ロンドン、ニューヨークの異常なバブル価格の足元にもおよばない。

同じく広大な自然を誇るオークランドへの関心も高い。ニュージーランドの公式機関が米メディアに公表したデータによると、11月1日から8日にかけての移住申請(学生含む)は1593件と記録的な数に達したという。

しかしニュージーランドでは低金利政策によるバブル崩壊への懸念が強まっており、同様のリスクを抱えるロンドンよりも「安全資産」としての価値は低いと見なされている。

全都市に共通する問題は「海外投資家の買いあげによる不動産価格の高騰」だ。国への経済効果は期待できても、住民にとっては生活を圧迫するネガティブ要因になりかねない。(ZUU online 編集部)

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