次のテーマパークは沖縄!?

大阪市の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」は周辺を工場などで囲まれているため、さらなる拡張は困難と考えられます。そのためUSJは既に、複数の新たなテーマパーク建設のために、国内外の複数の候補地を検討していますが、その中でも沖縄県名護市については既にテーマパーク建設の交渉を開始し、現地調査も複数回行っていることを明らかにしています。名護市に計画しているテーマパークは、名護自然動植物公園(ネオパークオキナワ)の敷地内が候補に挙がっています。現在USJと名護市は協議中で、採算性なども調査しています。大阪市の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の様な大規模なテーマパークではない、沖縄の自然を活用したアミューズメント施設が検討されているといいます。名称にも「USJ」は使わない可能性があります。ネオパークオキナワは年間約12万人が訪れ、動物とも触れ合える広大な公園です。名護市はUSJのテーマパーク建設に対して、地域活性化の面から前向きに検討しているとのことです。

また、名護市は国が4月に創設した「経済金融活性化特区」にも選ばれているため、USJが進出すれば、税制優遇措置を受けられます。さらに同地域はアジア各地からの集客も期待できる地の利があると考えられています。USJのテーマパークが名護市に進出すれば、沖縄本島北西部では美ら海水族館に匹敵する観光スポットが生まれることになり、県全体の経済的な波及効果も期待されることになります。USJが新しいテーマパーク建設候補地に沖縄県名護市を挙げている理由は、成長するアジア地域からの観光客が期待できることにあります。実際、2013年度には過去最高となる658万人の入域観光客数を記録し、海外からも過去最高の62万人が訪れています。名護市でのテーマパーク開業における課題は水道などのインフラ整備で、開業には100億円規模の資金が必要になると見込まれます。


大阪カジノIR参入の可能性

前述しました通り、USJはテーマパークの他に、カジノを含むIR(統合型リゾート)への参入も検討しています。USJが持つ施設運営ノウハウが生かせると判断したためです。

IRに参入する際は、他企業との共同参入を想定しており、複数の企業で連合を組み、その中心的な役割を担うことを検討しています。現在模索しているのは、テーマパークを併設したIRとのことです。実際、シンガポールにはユニバーサル・スタジオを併設したIRという見本があります。IRについては国会で法案が継続審議となっており、既に大阪府と大阪市は法案が成立することを前提に、大阪市此花区の人工島「夢州(ゆめしま)」への誘致を目指しています。この「夢州」は「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」から3キロほどしか離れていません。そのため大阪市営地下鉄中央線を、既存の海底トンネルへ延伸して夢洲まで繋ごうという計画もあります。これが実現すると、夢洲には市中心部から20分程度でアクセスできるようになります。

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