今朝(夜明け前ですが)は綺麗なまあるい月が見られました。昨晩が満月ということで株式市場もいったん流れが変わるという可能性もありそうです。米国でのFBI長官罷免のニュースがあまり日本では取りざたされていませんが、先月の「地政学リスク」よりももっと心配してもいいのではないかと思います。

昨日の相場でも全く意に介していない感じで、やはり政治ネタは少なくとも日本の株式市場ではあまり材料視されないということでしょう。昨年暮れの相場も「トランプラリー」と言われ、2012年暮れからの相場も「アベノミクス相場」などと言われていますが、結局は大きなお金の流れが株価を決めるということなのでしょう。

米国株が軟調となり、為替も円高気味ということで本日の日本市場は売り先行となりそうです。日経平均が2万円をつけなかったという失望感が高まれば一気に手仕舞い売りに押されるということになりそうです。週末の手仕舞い売りもありそうですが、オプションSQ(特別清算指数)算出に絡むヘッジ買いの手仕舞い売りも出てくるかもしれません。目先的な過熱感も強いことから調整気分が強まりそうです。

2万円を付けなかったということですが、20,000円水準まで上昇したということでいったんは手仕舞い売りに押されそうです。今度は下値がどこまでか、ということになるのでしょうが、決算が好調なものが多く、大きく円高に振れるということでもなければ、19,000円台後半での動きが続くということになりそうです。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

昨日はさすがに手仕舞い売りも出るかと思ったのですが、異様に強いという感じでした。ここへきてかなり強気になる向きも増えているのですが、逆にオプションSQ(特別清算指数)算出が終わるといったん流れが変わるということもありそうです。ここから調整感が出てくると「セルインメイ(5月に株を売れ)」ということが言われ、今度は先月と同じように何もないなかで売りが嵩むということもあるかもしれません。

強気になっている向きは業績が好調で、ということですが、例えばPER(株価収益率)が何倍などということも言われていますが、一概に何倍が正解ということもなく、日経平均の寄与度で加重平均したPERでも計算しないことにはPERが何倍という話は使えないと思います。要は目先の需給で動いている部分も多く、SQに絡む買い戻しやヘッジの買いが一巡となると一気に調整となるのでしょう。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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