本業や資産運用で財務諸表を手に取る機会もあるだろう。ところで、企業だけではなく、ひとりひとりの個人にも財務諸表があることを知っているだろうか。

(写真=PIXTA)
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個人の財務諸表とは

そもそも財務諸表とは何だろうか。財務諸表には大きく分けて、ある一定期間のお金の出入りを表す損益計算書(P/L) と、ある時点での資産一覧を表す貸借対照表(B/S)がある。

これを「個人の財務諸表」に当てはめてみよう。「企業の財務諸表」の売上にあたる収入が増えることでP/Lの高さが上がり、キャシュフロー(収入−支出)が発生、そのキャッシュフローが「資本」としてB/Sに積み上がっていく。

企業経営でキャッシュフローを改善する方法は大きく2つある。ひとつは「売上を上げる」こと、もうひとつが「費用を抑える」ことだ。これに異論を唱える人は少ないだろう。

上記を人生経営に置き換えると、キャッシュフローを改善する方法は大きく分けて、ひとつが「年収を上げる」こと、もうひとつが「支出を抑える」こととなる。しかし、このご時世、年収を上げるのは容易ではない。また、支出を抑えるにも限界がある。最低限の生活をするのにも、ある程度のお金はかかるからだ。

B/Sの高さを一気に上げる方法とは?

P/Lの高さを一気に上げるのは難しいが、実は、B/Sの高さは一気に上げることができる。それが「借金」というレバレッジだ。特に、一般人が最も迅速かつ容易にB/Sの高さを上げることができるのが「借入を用いた不動産投資」と言えるだろう。

借金と聞くと拒否反応を示す人がいるかもしれないが、不動産投資の場合、入居者からの賃料で借入金返済の大部分を賄えることが多い。時間と共にB/Sにおける「負債」が減っていき「資本」が増えるというわけだ。

何よりも、借入でB/Sの高さを上げることによって、P/Lにも賃料収入や借入金返済という項目が生まれ、
・ちょっとしたアイディアによって賃料を上げる(=P/Lの「高さ」を上げる)選択肢
・借り換えなどによって借入金返済を減らす(=P/Lの「費用」を減らす)選択肢
・税金対策する(=P/Lの「費用」を減らす)選択肢
などが生まれる。言い換えれば、高さがないP/LやB/Sには工夫の余地が生まれづらいというわけだ。

「個人の財務諸表」について考える機会を

もちろん、不動産投資にはリスクもある。不動産価格や賃料の変動リスク、空室リスク、流動性リスクなどが挙げられる。「個人の財務諸表」で言うと、借入を用いた投資の場合は、確かにB/Sの高さは大きく上がるものの「負債」の項目も大きくなる。年収や属性にもよるが、住宅ローンなど他の借金をしづらくなる可能性もある。

「いきなり一棟や高価格の物件に投資するのは怖い」という人は、比較的、投資額を抑えることができるワンルーム1室から始めてみてもいいだろう。首都圏で新築ワンルームを展開している株式会社リヴ(本社:東京都港区六本木)によると、ワンルーム投資を始める人の多くが普通の会社員(年収700〜1000万円台)という。また同社の物件オーナーの約1/3が20〜30代だそうだ。

8月26日には、資産運用セミナーを行う。株式会社ZUUがサポーターである。セミナーの第二部では、株式会社不動産投資の教科書 代表取締役 八木チエ氏をゲストに招いて、同社顧客、同社社員の3名によるパネルディスカッションがある。中立的な立場から鋭い意見を発信し続ける八木氏だけに、赤裸々な本音トークが聞けそうだ。

またセミナー終了後は個別相談会があり、資産形成の専門家が無料で相談に乗ってくれる。

「企業の財務諸表」に触れる機会は多くても、「個人の財務諸表」についてじっくり考える時間は意外と多くないのではないだろうか。この機会に「自分の財務諸表」を洗い出してみてもいいだろう。

※当セミナーは開催終了致しております。