そろそろ子どもたちも夏休みとなるのでしょうが、この動かない相場が動き始めるということでもなさそうです。米国でもナスダック指数が高値更新と言ってもなんとも盛り上がりには欠けるような雰囲気で世界的な株高!ということでもなさそうです。個々の決算動向を見たいということなのでしょうが、ある程度好調なことは織り込まれているのですから、これも特にサプライズはなさそうで、まだまだ方向感に乏しい展開が続くということでしょう。

ことしは「5月に株を売れ」ということも特になく、この調子でいけば「天神底」ということもなさそうです。ただ、いつも言われることですが「もうはまだない、まだはもうなり」ということですから、日銀の金融政策決定会合やECB(欧州中央銀行)理事会が終わったということで動きが変わるということもあるかもしれません。

米国株は方向感が見られず、為替も小動きとなったことで本日の日本市場も大きな動きはなさそうです。ただ、昨日特に理由のないなかで買われたということでもあり、週末の持高調整の売りが出ると意外に大きく下げるということもあるかもしれません。逆に昨日のように買い戻しを急ぐ動きが出てくれば堅調となるのでしょうし、いずれにしても為替動向などを見ながら持高調整の売り買いに振らされるということになりそうです。

2万円台を回復し、堅調となっていますが、まだまだ25日移動平均線や基準線に絡みながらの小動きが続きそうです。個別に決算期待などから買われるものもあるのでしょうが、好決算期待がどこまで続くかというと案外あっさりと織り込んでしまうのではないかと思います。まだまだ2万円前後での動きとみておいても良いと思います。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

米国株がまちまち、為替も動きがないということで閑散小動きとなりそうですが、案外そう思っている時に限ってちょっとした材料で相場全体が大きく動くということもありそうです。諸々の指標や株価、デリバティブの動きなどを見ていても「相場が動かない」ということが示されており、誰もが動かないと思っているのですから、動き出すと案外大きいということもありそうです。

動き出すとすれば上か下かということになるのですが、日銀の金融政策決定会合やECB(欧州中央銀行)理事会を控えてポジション調整をしていたとすれば、ここでイベント通過ということでヘッジを外したり、新たにポジションを組むことになります。そうなるとここまで売られていたものが買われ、買われていたものが売られることもありそうで、もちろん、決算動向などを見ながらということになるのでしょうが、先駆したものなどが売られるということになるのでしょう。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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