本日は二十四節気のうちの「大雪」ということで冬が本格化する日で、今朝のような寒い朝がこれから本格化するという日です。株式市場も昨日は大きな下落となり、調整感がさらに強まるということになりました。11月8日までは買いが買いを呼ぶということで特に材料があるなしにかかわらず堅調な相場となりましたが、それ以降は昨日のように何か材料を探しては売られる、売られると材料を探してさらに売られるということで調整となっています。

「イスラエルの首都がエルサレムに」ということが材料で大きく売られたように言われていますが、特にそれが材料視されたということではなく、単純に先物・オプションSQ(特別清算指数)算出を控えての持高調整で売られたということでしょう。いつものことではあるのですが、売りが売りを呼ぶというか、下がるから売る、売るから下がるということで大きな下落になったというだけで、何も変わっていないのだと思います。変わったことと言えば移動平均線や基準線を下回って売りが加速されたということであり、あくまでも目先の需給要因での下落ということでしょう。ここまで上昇した反動ですが、今の段階では売りが続いてもとりあえずはSQまでと考えておくということで良いのだと思います。

米国市場はまちまちとなり、為替も円高一服となっていることから本日の日本市場は昨日の反動から堅調な展開が期待されます。ただ、昨日の相場で見られたように手仕舞い売りはまだまだ続くということで少なくとも上値は重くなりそうです。先物・オプションSQ(特別清算指数)算出に絡む思惑などもあり、先物の限月交代で動きが大きくなるということはありそうですから、ちょっとしたニュースで昨日のように大きく下落したり、上昇したりということになるのだと思います。

さすがに22,000円を割り込むというところまでは行きませんでしたが、25日移動平均線や基準、そして22,500円水準を割り込んだということで調整感が強まりました。ここからは基準線も25日移動平均線も下落となることが必至という状況で、早々に25日移動平均を上回るようなことでもないと「戻れば売り」という雰囲気になって、22,000円水準で買いが入るのかどうかを試すような動きになるのだと思います。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

昨日は大きな下落となりました。昨日のべたように日銀が買うから売るというような展開になり、何だかんだと理由を付けて売られたということです。基本的には手仕舞い売りが中心ということですが、目先筋やアルゴリズム取引、そしてHFT(超高速売買)などが絡んで大きな下落となったものと思います。本日も昨日のような売りが出るかどうかということで、でなければしっかりと戻すのでしょうし、出ればさらに売られるということになりそうです。

日経レバレッジ <1570> などのETF(上場投資信託)も大きな変動の要因ということなのでしょう。ようやく新聞でもプットオプションの話も出てきましたが、今に始まったことでもなく、目先の需給だけで動いているということなのだと思います。本日も上値の重さが気になるところで売り急ぐ動きが出るかいったん売り一巡感が出るかということで結局は目先の需給で大きく振らされることになりそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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