相変わらず月がきれいですが寒い朝です。米国では利上げが決定されましたが、織り込み済みということで株式市場に特に影響があったということでもない感じです。為替が大きく円高に振れたので日本市場にはネガティブに働くのでしょうがどこまで調整感が出るかという感じです。この時期は餅つき相場ということ、クリスマスラリーや年末年始相場、掉尾の一振などが期待されますが、大納会も大発会も「半ドン」でなくなったこともあり、年末年始だから特別に何かという意識も薄れて来ているのではないかと思います。

いずれにしても市場参加者が減っていることは確かであり、調整感が強まるものと思います。持高調整の売り買いが中心となってくるのでしょうからすでに空売りの買い戻しが一巡となった銘柄などは買い手不在ということになりそうです。空売りの買い戻しが期待される銘柄や株主優待が期待される銘柄以外は冴えない展開になりそうです。

米国株は堅調ですが上値も重く、為替が大きく円高となって夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物が売られたことから、本日の日本市場は売り先行となりそうです。米国の利上げで円安となることを期待した向きなどもいるようで手仕舞い売りに加え失望売りが嵩むと大きな下げとなる可能性もありそうです。円高一服となれば買い戻しなどもあるのでしょうし、日銀買いは期待されるのでしょうが、年末を意識しての持高調整の売りも嵩んでくるものと思います。幕間つなぎ的に小型銘柄で為替の影響が少ないものなどが目先筋を中心に注目されるものと思います。

23,000円抜けという雰囲気でもなく、逆に下値を試す雰囲気になってきました。基準線や25日移動平均線が下落するところでサポートを確認することになるのか、その水準を割り込んで雲のサポートを確認するということになるのでしょう。まずは22,500円~600円水準で底堅さが見られるかどうかということで、その水準を割り込むと22,000円が意識されることになりそうです。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(画像=PIXTA)

注目された米国での利上げは実施されたのですが、織り込み済みということや来年の利上げペースも緩やかだということで円高となり、日経平均先物などは手仕舞い売りに押されるという展開となっています。米国株はとりあえず堅調でしたが、持高調整の売り買いのなかで指数が堅調となったというだけという感じで、上値も重くなりそうですし、日本市場も下値を試すことになりそうです。

そもそもが米国が利上げをするということは米国が景気が良いからということもあるのでしょうが、逆に利上げによって企業業績や消費への影響も懸念されるということも出てきそうです。日本でもここからさらに金融緩和の出口などが取りざたされると調整感が出るということもありそうですし、クリスマスや年末ということで参加者も減っているので、年内冴えない展開が続くということもありそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・アルゴナビス)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。メールマガジンも配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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