2019年3月13日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週は「ポンドの運命を握る3日間」といわれるイベントが予定されており、マーケットの注目はポンドに集中している。3日間の予定は以下の通り。

1.3月12日(火)がメイ英首相のEU離脱修正案の採決
2.これが否決されると3月13日(水)にノーディール・ブレグジット(合意なき離脱※)の是非を問う採決
3.これも否決されると3月14日(木)にEU離脱期限の延期を問う採決が行われる予定

そして本日13日(水)、1のメイ英首相のEU離脱修正案を、英議会が再び否決した。

現在の為替相場の戦略やスタンス

メイ英首相は11日(月)遅く、ぎりぎりで欧州委員会のユンケル委員長と離脱条件の見直しで合意を成立させたが、結局この合意案も反対391、賛成は242で否決された。(今年1月に当初の首相案が否決された際は反対が賛成を230票上回る歴史的な大差だった。)もっとも英議会の決定の前にコックス英法務長官が「英国の法的リスクは変化なし」と明言。法務長官がメイ英首相の離脱協議案は「法的リスクが残る」といっているわけなので、結局否決されるしかなかったわけだが...。これで離脱協議案という道が閉ざされたので、「合意なき離脱」か「再度の国民投票」しか出口がなくなることとなった。このあともイベントが続き、リスクを慎重にコントロールする必要があるわけだが、再度の国民投票からの残留という可能性もでてきており、戦略としては英ポンド/米ドルの押し目買い(いつものことだが、現状のポンドはボラティリティが極めて高いため、ストップロスは必須だ

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。