2019年4月25日(木)Market Talkの内容

●NasdaqとS&P500は史上最高値を更新したのに、日本株は相変わらず上値が重いです。10連休明けに上昇すると期待できますか。

上昇すると思う。決算が全部出揃って改めてそんなに悪くないじゃないか、という評価でバリュエーションの見直しが始まるのではないか。それから海外市場との出遅れ感も修正されるのではないか。

それを象徴しているのが日本電産で、4‐12月期までは業績は非常に悪く下方修正したが案の定そこがボトムで、今期はV字回復という想定になっている。それでもまだ今期は非常に慎重な見通しで下期から盛り返してくるということだが、一方ファナックはその下期の回復も想定しておらず、為替想定レートも100円等、ものすごく慎重だ。だがここまで慎重な見通しを出されてもそれを鵜呑みにする投資家はあまりいないのではないか。今、この期のスタートがこのあたりだと、前期比はほぼ横ばいで着地となるだろう。減益だとしても微減益、増益だとしても微増益。世界経済の下期回復シナリオがだんだんコンセンサスになりつつあるので、それを前提にしていくと今の業績に対する株価であればやはり割安だということになるし、海外市場に比べての出遅れ物色で日本株にも資金が向かってくるだろう。

●今、中長期に保有できる株で、高配当のものを探しているのですが、何かおすすめの銘柄はありますか?

今は日本株全体が高配当の傾向にある。配当総額は過去最高だし、ファナックのように稼いだ利益を上回る額を配当している企業がごろごろある。中長期的に保有するのであれば、どれか一つ高配当銘柄を持つよりも、各業種から一つずつ高配当銘柄を選ぶと日本株全体に連動するセクター横断的なポートフォリオが組めるので良いのではないか。後は高配当そのものも良いが、配当の成長が見込める企業-ディビデントグロースというタイプの企業も良いだろう。

●私は、連休前は持高調整しないままですが、日本株について強気派、弱気派様々な意見があり、少し強気派が増えてきたように思います。広木先生は、連休明けの動きはどう見ておられますか?

連休中、海外はダウンサイドよりアップサイドの方が可能性として高いと思うのでホールドで良いのではないか。連休明けは決算発表がたくさん出てくるので、そういったところを確認し、その業績を織り込んで上に行くと考える。

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広木 隆
マネックス証券 チーフ・ストラテジスト

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