要旨
- 世界的なデジタル化の潮流の中、米中の巨大IT企業が圧倒的な存在感を放っている。日本はデジタル化の大きな波に乗り遅れてしまったのではないか、という懸念の声は強い。
- そのような中、我が国のデータ利活用を推進するための方策として、「情報銀行」等の仕組みが検討されてきた。足もと、情報銀行事業に参入を検討する日本企業も見られており、注目・期待の高さがうかがえる。
- 一方、情報銀行については、どのようにして多くの消費者から質・量ともに十分なデータを集めることが出来るのか、どのようにしてビジネスモデル(収益モデル)を確立するか、といった課題も多い。企業の創意工夫や試行錯誤によってビジネスモデルを洗練させ、データビジネスにおける日本の挽回策となることに期待したい。