免税対象商品拡大することで恩恵を受ける企業は?
まず、恩恵を受ける代表的な企業として百貨店が挙げられます。外国人観光客の売上増加につながる可能性が大きく、百貨店各社が外国人観光客向けの販売に注力しております。特に、外国人観光客が多いとされる東京都内の百貨店、特に銀座と浅草に店舗を構える松屋< 8237 >や三越伊勢丹ホールディングス< 3099 >、高島屋< 8233 >などでは外国人観光客を取り込みやすく施策として日本土産コーナーなどを設置しています。
次に、生活品という視点からはイオン< 8267 >や良品計画< 7453 >などの小売業にも恩恵を受ける可能性が高いです。ロフトなども外国人観光客を見込める10店舗で、免税手続き対応のカウンターなどの設置に取り組み、免税対応に乗り出しています。また手荷物でなく郵送で送る需要の増加が予想されますから輸送関連企業の売上げにも多少は影響がでてくることでしょう。
また免税手続きを簡素化するためにIT化することも視野にいれており、それを受注する企業にも注目です。また、世界各国の観光客が訪日すると思いますが、特に必要とされる英語、中国語などの通訳・翻訳関連企業や旅行会社なども恩恵は大きいでしょう。
今後の政府の観光対策とは
アベノミクスの掲げる成長戦略の一つに日本を観光大国にすることが掲げられていますが、 外国人旅行者を受け入れる制度の整備が追い付いていないこともあり、 観光国を目指すには課題がまだまだ多く残っております。
政府は、新たな観光誘致対策などとして「統合型リゾート(IR)推進法案」(通称カジノ法案)を掲げています。この法案が可決すれば新たな観光リゾートとして日本の観光施設が海外でも大きく注目されます。その一方でカジノ中毒者の懸念などの反対も多く、不安定な状況です。
今後も2020年に控える東京オリンピックを盛り上げる為にも、日本の観光国認知度を高める必要があると政府は考えているようですし、高齢化、人口減少が起こっている日本の新たな収入財源としても観光地としての日本を海外に認知させていくことが必要になってきています。
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