10月下旬からスタートした3月決算銘柄の上期決算発表も11月中旬に終了しましたが、日本経済新聞の集計によるとこの上期は米中貿易摩擦の影響もあって純利益が前年同期比で14%の減益となったようです。こうした厳しい状況のなかで過去の最高益には届かない見通しを出す企業も少なくありません。しかし、そうした銘柄のなかにも最高益更新が期待されている銘柄があります。
そこで今回は会社予想は最高益に届かないものの、コンセンサス予想が最高益更新となっている3月決算銘柄をピックアップしてみました。例えば大林組(1802)の会社予想は小幅な営業減益で最高益に届かない見通しとなっていますが、コンセンサス予想では増益を確保し2019年3月期の最高益を更新する見込みとなっています。また、セコム(9735)の会社予想は小幅な営業増益に止まり最高益に届かない予想ですが、コンセンサス予想は2018年3月期の最高益を上回る見通しとなっています。
金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト
国内証券会社の投資情報部にて、営業向けの個別銘柄・業績動向分析レポートを担当、その後、外資系証券などを経て、2007年4月より現職。国内市況、業種、および個別銘柄に関する分析を担当。「マーケットメール」コラムの執筆を行う。日本証券アナリスト協会検定会員。
【関連リンク マネックス証券より】
・2020年株式相場のテーマは
・小売企業3Q決算の注目点/2020年株式市場の注目材料は
・欧米がクリスマス休暇で方向感の乏しい展開 週末の鉱工業生産に注目
・加速する「新たな地政学」のタネ
・参考銘柄リストに新規追加&銘柄フォローアップ