先月中旬からスタートした小売企業を中心とした2月決算企業の第3四半期の決算発表ですが、12月中に既に20社を超える企業が決算を発表しています。そこで今回は先月中に決算を発表した2月決算企業の決算発表を早速集計してみました。そのなかで通期の営業利益の見通しを修正した企業は5社で壱番屋(7630)とアダストリア(2685)が上方修正に踏み切った一方で、しまむら(8227)とハイデイ日高(7611)、タキヒヨー(9982)が下方修正を行っています。

投資のヒント
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そしてこうした業績予想の見直しに株価が大きく反応するケースがみられ、営業利益の見通しを引き上げた壱番屋の株価は決算発表翌日に4%近く上げています。しかし、アダストリアは上方修正した営業利益の見通しがコンセンサス予想に届かなかったことから決算発表の翌日に株価が7%近く下げています。また、業績予想を下方修正したしまむらも決算発表の翌日に株価が7%以上下げたほか、同じく営業利益の見通しを引き下げたタキヒヨーの株価も決算発表の翌日に6%を超える下落となっています。

2月決算銘柄の第3四半期決算集計(12月13日-27日発表分)
(画像=マネックス証券)

金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト
国内証券会社の投資情報部にて、営業向けの個別銘柄・業績動向分析レポートを担当、その後、外資系証券などを経て、2007年4月より現職。国内市況、業種、および個別銘柄に関する分析を担当。「マーケットメール」コラムの執筆を行う。日本証券アナリスト協会検定会員。

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