【目次】
①️ジモティーIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【1/24更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【1/24更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社ジモティー
- コード
- 7082
- 市場
- マザーズ
- 業種
- サービス業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 加藤 貴博 /1978年生
- 会社住所
- 東京都品川区西五反田1-30-2
- 設立年
- 2011年
- 社員数
- 49人(2019年11月30日現在)
- 事業内容
- クラシファイドサイト「ジモティー」の企画・開発・運営
- URL
- https://jmty.co.jp/
- 資本金
- 222,569,000円 (2019年12月26日現在)
- 上場時発行済み株数
- 5,641,365株
- 公開株数
- 1,270,700株
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2020/01/22→960~1,000円に決定
- ブックビルディング期間:2020/01/23 - 01/29
- 公開価格決定:2020/01/30→1,000円に決定
- 申込期間:2020/01/31 - 02/05
- 上場日:2020/02/07→初値2,300円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:大和証券
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:藍澤證券
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 引受証券:松井証券 (松井証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:いちよし証券
- 大株主
- (株)オプトホールディング 30.68%
- (株)NTTドコモ 16.22%
- (株)プロトコーポレーション 10.71%
- IVP Fund Ⅱ A,L.P. 9.32%
- 加藤貴博 8.71%
- EEIクリーンテック投資事業有限責任組合 5.49%
- IVP Fund Ⅱ B,L.P. 4.91%
- (株)LIFULL 4.29%
- EEIスマートエナジー投資事業有限責任組合 4.02%
- ジャパンベストレスキューシステム(株) 2.14%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2016/12 単体実績
340,238 -686,849 -689,164 863,049 - 2017/12 単体実績
660,296 -380,730 -412,287 255,312 - 2018/12 単体実績
983,643 7,061 18,945 274,258 - 2019/09 第3四半期単体実績
935,892 152,252 129,589 781,665 3,106,453 - ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後90日目の2020年5月6日または上場後180日目の2020年8月4日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 12億7070万円(1,270,700株×1,000円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 467,000株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 株式会社ジモティー<7082>は地域のマッチングプラットフォーム「ジモティー」を運営する企業である。個人・法人を問わず誰でも手軽に広告を投稿できるクラシファイドサイトと呼ばれる形態でサービスを提供している。
■事業内容詳細
同社は地元で情報を探す人と情報を発信したい人をマッチングさせるプラットフォーム「ジモティー」の運営を行っている。「ジモティー」は個人・法人を問わず、誰でも手軽に広告を投稿できるクラシファイドサイトと呼ばれる形態でサービスを提供している。サイトは全国47都道府県の市区町村に区分けされ、目的に応じたカテゴリに分類し掲載されており、ユーザーの求める地域情報が見つけやすくなっている。
「ジモティー」では通販サイトやフリマアプリと異なり、直接会って取引を行うことを原則としており、地元であることを前提とした取引を行う点が特徴である。ユーザー同士が直接会うことを原則としていることから、カスタマーサポート体制や評価・保険機能等を整備することで、ユーザーが安心してサービスを利用できる体制を構築している。
■ビジネスモデル
ユーザーに対し無料でサービス提供を行う中で、同社の収益は下記より構成されている。
・自動配信売上
アドネットワーク事業者と連携して各事業者にサイト上の広告枠を提供し、広告がクリックされた回数や表示された回数に応じて売上を計上する
・機能課金
ユーザー間のマッチング支援を目的に「投稿オプション」機能の提供を行っており、ユーザーが希望する機能を有償で販売する
・成果報酬
「ジモティー」の提携サイトの商品データベースと連動した投稿を掲載しており、ユーザーがそれら投稿をクリックし、遷移先の外部サイトにおいて資料請求等のアクション発生件数に応じて売上が計上される。
■主要取引先(売上計上先)
「ジモティー」は原則的に無料でサービスの提供がなされている中で、主要な取引先(売上計上先)は下記となっている。
2018年12月期
Supership株式会社 3.4億円(割合34%)
Google Asia Pacific Pte.Ltd. 2.1億円(同21%)
2019年12月期Q3
Supership株式会社 2.9億円(割合31%)
Google Asia Pacific Pte.Ltd. 2.6億円(同28%)
KDDI系のアドプラットフォーム会社であるSupership及びGoogleにより、約半数の売上が計上されている。セグメント別の売上高は開示されていないが、上記の状態から自動配信売上が売上の半数以上を占めると考えられる。
■業績推移
2016年12月期 売上高3.4億円、経常利益▲6.9億円、当期純利益▲6.9億円
2017年12月期 売上高6.6億円、経常利益▲3.8億円、当期純利益▲4.1億円
2018年12月期 売上高9.8億円、経常利益0.1億円、当期純利益0.2億円
2019年12月期(予想) 売上高12億円、経常利益0.9億円、当期純利益0.6億円
2020年12月期(予想) 売上高14億円、経常利益3.1億円、当期純利益2.1億円
順調に増収を続けており、2018年12月期はわずかながら黒字化した。2019年12月期は売上高10億円の大台突破が予想されている。ただし本格的な利益貢献は2020年12月期からの予想である。
2019年12月期Q3は売上高9.4億円、経常利益1.5億円であるが、広告宣伝費への追加投資を見込んでおり、通期では予想数字での着地を見込んでいる。
2020年12月期の予想数字は、2019年12月期のサイトPV数や機能課金の状態に基づき作成された。増収の一方で販管費は2019年12月期並みとしており、経常利益3.1億円と本格的な利益計上が始まる予想である。
尚、2018年12月期決算での上場申請であり期越え決算での上場となっている。
■財務状況
2018年12月期末時点で資産合計4.1億円に対し純資産合計2.7億円、自己資本比率68%である。
借入金なく、現預金1.8億円を有しており、財務状況について特段の懸念事項はない。
■資金使途
IPOにより2.3億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・本社オフィスの移転費用 0.8億円
・社内基幹システム構築 0.5億円
・サーバー費用 0.3億円
・人材採用費及び人件費 0.6億円
調達資金はオフィス移転費用、人材採用費等にバランスよく投じられる。
尚、公募株数50,000株に対し売出株数1,220,700株が予定されており、売出中心のIPOとなっている。
■株主構成
オプトホールディング<2389>が株主シェア31%を有する筆頭株主である。第2位株主はNTTドコモ(9437:株主シェア16%)、第3位株主はプロトコーポレーション(4298:同11%)と事業会社が上位株主を占めている。
また加藤社長は第5位株主(同8.7%)となっている。
第4株主のIVP Fund Ⅱ A,L.P.以下、VCが5名義で出資しており、VC比率は25%である。
尚、オプトホールディングはVC投資業務を行っており、保有1,746,316株のうち654,000株を売出にて売却するが、筆頭株主は維持される。
■まとめ