【目次】
①️木村工機IPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/4更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【2/25更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 木村工機株式会社
- コード
- 6231
- 市場
- 市場第二部
- 業種
- 機械
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役 執行役員社長 木村 惠一 /1933年生
- 会社住所
- 大阪府大阪市中央区上町A番23号
- 設立年
- 1947年
- 社員数
- 329人(2019年12月31日現在)
- 事業内容
- 空調システム機器の開発・製造・販売
- URL
- https://www.kimukoh.co.jp/
- 資本金
- 470,000,000円 (2020年2月6日現在)
- 上場時発行済み株数
- 3,849,000株
- 公開株数
- 349,000株
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2020/02/21→2,300~2,400円に決定
- ブックビルディング期間:2020/02/26 - 03/03
- 公開価格決定:2020/03/04→2,400円に決定
- 申込期間:2020/03/05 - 03/10
- 上場日:2020/03/13→初値2,050円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:みずほ証券
- 引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
- 大株主
- (株)KIMURA 11.74%
- 大阪中小企業投資育成(株) 8.39%
- 木村惠一 5.28%
- 大河内英枝 4.70%
- (株)みずほ銀行 4.61%
- 日本生命保険(相) 4.47%
- (株)三井住友銀行 3.91%
- 第一生命保険(株) 3.36%
- 木村晃 3.19%
- 三菱電機(株) 神鋼商事(株) 2.80%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2017/03 単体実績
8,694,161 688,342 299,823 2,066,309 - 2018/03 単体実績
9,535,961 965,721 725,356 2,819,209 - 2019/03 単体実績
11,082,990 1,478,298 1,022,898 3,827,654 - 2019/12 第3四半期単体実績
8,529,463 1,331,122 934,174 4,700,601 - ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後180日目の2020年9月8日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 8億3760万0000円(349,000株×2,400円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- なし
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- 木村工機株式会社<6231>は1945年に大阪で創業された、老舗業務用空調機器メーカーである。
■事業の方針
同社は1945年に大阪で創業され、1952年にプレートフィンヒーター・クーラーの製法を確立し、以後約70年に渡り業務用空調の製造販売に特化して事業展開している。
業務用空調は、温度に加えて湿度・清浄度・気流などを用途に応じて最適なコントロールを行う必要がある。同社は、工場などの「産業分野」、オフィスビル・ショッピングセンターなどの「商業分野」、病院・学校などの「保険分野」の3つに類別し「分野別最適空調」を推進している。
■主な取り扱い製品
同社は主に下記の3製品を取り扱う。
・エアハンドリングユニット
・ファンコイルユニット
・工場用ゾーン空調機
●エアハンドリングユニット
冷却・過熱を行うために必要な熱源装置を別途設け、水や冷媒ガスを熱媒体として空気の冷却・過熱を行う装置(略称:エアハン/AHU)である。オフィスビルや病院など広範囲の施設で利用されている。
●ファンコイルユニット
冷却・過熱を行うために必要な熱源装置を別途設け、冷水・温水・蒸気などを用いて冷暖房を行う装置である。主に室内側に装置を設置し、個別空調が必要とされる建物に用いられる。オフィスビルや病院など広範囲の施設で利用されている。
●工場用ゾーン空調機
工場、ホールなどの比較的大空間を空調する機器であり、作業エリア全体をゾーン単位で冷暖房を行う機器。工場や体育館などで利用されている。
■同社の特徴
同社の技術力・生産力・営業力・製品力の特徴は下記となっている。
技術力は特許(2019年9月末時点で特許取得済み件数147件、申請件数49件)に裏付けられており、独自性の高い製品の顧客提案が可能である。
生産力は個別受注生産を基本とし、高品質の製品の効率的な生産を行っている。また大阪府八尾市と三重県河芸町に自社工場を有している。
営業力は積算業務を営業が手掛け製品・技術に関する知識や経験を積み重ねる他、迅速に技術サポートができるよう、営業技術部門を主要営業拠点に配置している。また東京・大阪・名古屋・福岡・広島・札幌・仙台・金沢に営業拠点を置き全国展開している。
製品力は室内機と室外機を一体化させた「ルーフトップ」シリーズが、フロンの使用量が非常に少ないなど環境面も考慮された同社主力製品である。また工場用ゾーン空調機は、除湿を重視した大空間空調が可能で、暑熱対策が必要な工場において有用。同社製品は営業部門が集約した年間約3,000件の顧客の意見・要望をもとに開発・改良されている。
■業績推移
2017年3月期 売上高87億円、経常利益6.9億円、当期純利益3.0億円
2018年3月期 売上高95億円、経常利益9.7億円、当期純利益7.3億円
2019年3月期 売上高111億円、経常利益15億円、当期純利益10億円
2020年3月期Q3 売上高85億円、経常利益13億円、当期純利益9.3億円
毎期10億円程度の増収を続けており、2019年3月期に売上100億円の大台を達成し、当期純利益も10億円に到達している。
今期(2020年3月期)はQ3時点で売上高85億円、経常利益13億円であり、対前年同期比で増益ペースの進捗がなされている。
■財務状況
2019年3月期末時点で資産合計97億円に対し純資産合計38億円、自己資本比率40%である。
借入金8.6億円に対し現預金7.6億円を保有。また受取手形11億円、売掛金16億円を有しており、財務状態に対して特段の懸念事項はない。
有形固定資産として土地・建物など33億円を計上している。
■資金使途
IPOにより6.4億円の資金調達を行い、生産効率化及び保守費・修理費等ランニングコストの低減等を目的とした八尾製作所及び河芸製作所の機械装置改修等に調達金額の全額を充当する計画である。
尚、東京証券取引所市場第2部への上場を予定している。
■株主構成
筆頭株主は、役員等により総株主の議決権の過半数が所有されている株式会社KIMURA(株主シェア12%)である。木村社長は第3位株主(同5.3%)となっている。尚、第2位株主は大阪中小企業投資育成(同8.4%)。
金融機関として、みずほ銀行(同4.6%)、日本生命(同4.5%)、三井住友銀行(同3.9%)、第一生命保険(同3.4%)、池田泉州銀行(同0.6%)が株主参入している。
また取引先として三菱電機(同2.8%)、神鋼商事(同2.8%)なども株主として存在する。
個人株主中心に金融機関、取引先等が幅広く株主となっている。
■まとめ