【目次】
①️ミアヘルサIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【3/5更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【2/28更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- ミアヘルサ株式会社
- コード
- 7688
- 市場
- JASDAQスタンダード
- 業種
- 小売業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長 青木 勇 /1946年生
- 会社住所
- 東京都新宿区河田町3番10号
- 設立年
- 1984年
- 社員数
- 936人(2019年12月31日現在)
- 事業内容
- 調剤薬局、保育園、介護事業所の運営
- URL
- https://www.merhalsa.jp
- 資本金
- 97,000,000円 (2020年2月10日現在)
- 上場時発行済み株数
- 2,240,000株
- 公開株数
- 600,000株
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2020/02/26→2,030~2,330円に決定
- ブックビルディング期間:2020/02/28 - 03/05
- 公開価格決定:2020/03/06→2,330円に決定
- 申込期間:2020/03/09 - 03/12
- 上場日:2020/03/17→初値1,748円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:みずほ証券
- 引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:大和証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
- 大株主
- 青木勇 43.21%
- (有)スリーユ 36.23%
- アルフレッサ(株) 4.53%
- グリーンホスピタルサプライ(株) 4.53%
- 青木文恵 3.17%
- 門倉優里 2.26%
- 青木友紀 2.26%
- 従業員持株会 0.27%
- 足立正弘 0.23%
- 齊藤彰一 佐藤安紀子 高橋秀明 0.18%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2017/03 単体実績
15,629,399 43,633 39,734 722,597 - 2018/03 単体実績
16,406,634 373,708 308,305 1,030,919 - 2019/03 単体実績
16,134,543 221,619 339,765 1,370,676 - 2019/12 第3四半期単体実績
12,515,892 352,400 255,372 1,626,027 - ロックアップ情報
- 青木勇、青木文恵、門倉優里、青木友紀、有限会社スリーユ、アルフレッサ株式会社、グリーンホスピタルサプライ株式会社は上場後180日目の2020年9月12日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 13億9800万0000円(600,000株×2,330円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 268,000株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- ミアヘルサ株式会社<7688>は調剤薬局、保育園、介護事業所の運営などを手掛ける企業である。「日生薬局」のブランドで展開する調剤薬局が売上高の約半数を占める主力事業となっている。
■事業内容詳細
同社は下記3事業を手掛けている。
・医療事業
・介護事業
・保育事業
●医療事業
医療事業として同社は調剤薬局を運営している。「日生薬局」のブランドで東京都を中心に首都圏41店舗を運営。大型総合病院前の門前型調剤薬局を中心に、地域密着の調剤薬局を展開している。
●介護事業
介護事業として同社は東京都・埼玉県・千葉県内において住宅系及び施設系の各介護サービスを提供。3都県に57拠点を展開している。
同社では高齢者の住まいとして開設したサービス付き高齢者向け住宅やグループホームに、各種介護サービスを併設。入居者のみならず、地域の利用者に対しても包括的に複数のサービス提供が可能な事業モデルを展開している。
●保育事業
保育事業として同社は、東京都内において認可保育所を15園、認証保育所を1園、院内保育所(運営受託)を1園、神奈川県内において認可保育所を3園、千葉県内において認可保育所を3園運営の合計23園を運営している。
■事業部門別損益
2019年3月期の各事業部門別の損益は下記となっている。
2019年3月期 売上高161億円、営業利益2.2億円
・医療事業 売上高92億円、セグメント利益5.3億円
・介護事業 売上高32億円、セグメント利益1.3億円
・保育事業 売上高28億円、セグメント利益2.3億円
・その他 売上高8.7億円、セグメント利益0.2億円
医療事業の売上高が全体の売上高の57%を占めており、またセグメント利益も最大の同社主力事業である。
売上高は介護事業が2番目に大きい事業であるが、セグメント利益では保育事業が2番目の事業規模となっている。
またその他として、学校給食部門及び「銀のさら」のFC部門による売上及びセグメント利益が計上されている。
■地域包括ケアシステム実現に向けた取り組みを展開
政府は各地域住民が住み慣れた地域で自分らしい生活を人生の最後まで持続できるよう、介護や医療、住まいや生活支援といった、高齢者を支えるサービスを一体的に提供する、「地域包括ケアシステム」の構築を提案している(2025年が目途)。
同社の3事業を組み合わせた取り組みは「地域包括ケアシステム」を具現化しており、日生オアシス和光(官民協働モデル)、日生ケアヴィレッジひばりが丘(団地再生モデル)での実績を有している。
複合的なサービスの一体提供による「地域包括ケアシステム」の実現は、3事業を展開する同社の特徴となっている。今後は本特徴を活かし、行政や大手デベロッパーと協力し、高い収益性を確保できる「地域包括ケアシステム」の開発推進を行う計画である。
■業績推移
2017年3月期 売上高156億円、経常利益0.4億円、当期純利益0.4億円
2018年3月期 売上高164億円、経常利益3.7億円、当期純利益3.1億円
2019年3月期 売上高161億円、経常利益2.2億円、当期純利益3.4億円
2020年3月期(予想) 売上高166億円、経常利益3.3億円、当期純利益4.7億円
直近では2018年3月期の売上高164億円、経常利益3.7億円が業績のピークである。2020年3月期は対前年同期比で増収増益の予想であるが、経常利益面では依然2018年3月期がピークとなる。ただし当期純利益は2018年3月期を上回る予想。
今期(2020年3月期)Q3は売上高125億円、経常利益3.5億円となっており、既に通期予想の経常利益を達成した状態である。尚、2020年3月期は保育事業において2020年4月に開設予定の3園の設備投資に係る補助金収入3.3億円を特別利益で計上予定のため、当期純利益の数字が大きくなる。
■財務状況
2019年3月期末時点で資産合計83億円に対して純資産合計14億円、自己資本比率17%である。
借入金23億円に対し、現預金12億円を有しており、また売掛金17億円が存在する。
キャッシュフロー・計算書では営業活動によるキャッシュ・フローが2018年3月期+10億円、2019年3月期▲1億円である。退職給付引当金の減少、たな卸資産・未収入金の増加などにより2019年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスとなっている。
また施設建設などに対し年間約4億円を投じている。
■資金使途
IPOにより7.7億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。
・保育園開設のための設備投資資金 3.0億円
・薬局開設のための設備投資資金 1.0億円
・借入金の返済資金 3.7億円
調達した資金の約半数は借入金の返済に充当される。
■株主構成
青木社長が株主シェア43%を持つ筆頭株主である。第2位株主(株主シェア36%)の有限会社スリーユは青木社長の財産保全会社である。社長の関係先で株主シェアの79%が保有されており、安定的な株主構成である。
取引先としてアルフレッサ株式会社(同4.5%:アルフレッサHD2784)、グリーンホスピタルサプライ株式会社<4.5%:東証1部3360シップヘルスケアHD子会社>が株式を所有している。
個人及び取引先中心の株主構成であり、金融機関やファンドの株主参入はない。
■まとめ