日本でも30万部を超えるベストセラーとなった「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」。

今回は、同書で語られる「見えない資産」について解説するとともに、これからの時代を生き抜く戦略を考えていきます。将来に向けて漠然とした不安がある人、自分の生き方を見つめ直したい人は、ぜひ参考にしてください。

20代が抱く危機感――変化の激しい時代を生き抜く戦略

見えない資産
(画像=PIXTA)

これまでと同じやり方は、通用しない――。きっと多くの20代が、そう感じているはずです。学校に通い、就職した会社に勤めあげ、退職金をもらって年金生活を送る。これはもはや、「過ぎ去った時代の生き方」になりつつあります。

就職先の有無は景気に大きく左右され、就職したとしても倒産・リストラのリスクがあり、退職金は下がり続け、年金だけでは老後の生活はままなりません。AIの台頭によって、将来は「人間の領域」はさらに縮小されるともいわれています。

こんな激動の時代を生き抜くための指針を欲している人は多いでしょう。そんなニーズに応えるように世に送り出されたのが、「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」です。

「見える資産」と「見えない資産」をバランス良く培う

人間の平均寿命は延び続け、主な先進国では100歳より長生きする人が増えると予測されています。同書ではそうなれば、今の世の中で当たり前とされる生き方も抜本的に見直さなければならないと述べています。

「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」では、イギリスの経営学者と経済学者が、変化の激しい時代をどう生き抜くべきか、予測しづらい未来にどう備えるべきか、多彩な切り口で語ります。

「学校に通い、会社に勤め、退職する」という3つのステージを基本とした画一的な生き方では、これからの時代には対応できません。何故なら、寿命が伸びることで、70代、あるいは80代まで働くことが当たり前になれば、一度「教育のステージ」で身につけた知識も陳腐化し通用しなくなっていくからです。「仕事のステージ」が長期化することで、教育ステージとの移行を複数回経験する「マルチステージ」の人生に突入するでしょう。そのため、その都度「変身」を遂げながら、より多くのステージを移行していく、柔軟性が求められます。

そんな人生100年時代を生きるうえで、同書は「見えない資産」の価値を説いています。見えない資産とは、生産性資産・活力資産・変身資産の3つです。

生産性資産とは、生産性や所得を向上させるのに役立つ資産のことです。具体的には、仕事で培ったスキルや、専門知識などです。生涯に渡って、新たな生産性資産を獲得し続けることが大切とされています。

活力資産とは、家族や友人との良好な関係、身体的・精神的健康など、人生に幸福をもたらす資産のことです。変身資産とは、新しいステージに進むための意思と能力のことを指し、人脈を築くことも重要とされています。

同書では、今まで注目されてこなかった「見えない資産」にスポットが当てられました。健康や友人関係を「資産」ととらえる見方は、確かに新鮮です。

一方で、同書では「見えない資産」と「見える資産」のバランスが大切だと繰り返し説かれています。このことを理解せず、「見えない資産」だけに注目していては、本当の意味でこれからの時代を生き抜く術を身につけることはできません。

20代が「見える資産」に注目すべき理由

20代のうちは、「見えない資産」に惹かれがちです。太い人脈を持つことに憧れたり、知識やスキルの習得に励んだりする人も多いでしょう。しかし、大切なのは「見えない資産」と「見える資産」のバランスです。

「見える資産」とは、株式などの金融資産や、不動産などの現物資産です。「見える資産」を所有し、「見えない資産」と掛け合わせることで、効率的に資産形成をはかれるとともに、自分の理想の生き方へと近づけるでしょう。

特に不動産投資は、サラリーマンの信用力という「見えない資産」を活用して、不動産という「見える資産」を手に入れる優れた投資方法です。20代のうちこそ、実は「見える資産」を手にして、将来に備えておくことが大切なのです。

(提供:マンション経営ラウンジ

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