株式投資,損切り
(画像=Thinkstock/Getty Images)

目次

  1. リスク管理の基礎
  2. 株価下落にどう向き合うか
  3. 落ちるナイフをつかむな
  4. 信用取引は本当に便利なのか?
  5. 株をやるなら常にリスクへの心配りを

リスク管理の基礎

2018年9月末から10月初めにかけ、日経平均株価は2万4200円台と26年ぶりの高値をつけ、株式市場はおおいに盛り上がった。このとき、株を持っていなかった人は「さぞかし株をやっている人は儲かっているんだろう」と思っていたことだろう。あるいは、これから株を始めようと考えていた人は「これだけ株が上がっているのだからきっと自分も儲かるにちがいない」と思っていたのではないだろうか。

ところが、その後米中間の貿易摩擦問題に対する悲観的な見方が広がったのをきっかけに世界的に株価が下落。10月29 日終値時点で日経平均株価は2万1149円と大幅に下げている。

株で利益をあげるためには株価の値上がりを待つだけでなく、損失をコントロールする力、すなわち「リスク管理」の知識が必要になる。

株の下落局面での初心者と大物投資家の考え方や行動を比較しながら、株のリスク管理について学んでいこう。

株価下落にどう向き合うか

株に投資した際のもっとも典型的なリスクが株価の値下がりだ。企業の株価は、世の中のお金の動き(為替)や個別企業の動向(売上や利益)といった要素に左右され、上下動する。そのため、タイミング次第では、まさに値下がり寸前の株を買ってしまうこともしばしばある。

これは株をやる限りはどうしても付き合わなくてはならないリスクである。どんなに実力のある投資家であっても、値下がりのリスクだけは避けて通ることはできない。問題は、その値下がりが生じたときの対処法である。

値下がりへの対処法は大きく分けて以下の3つに分けられる。

1.戻るまで待つ(塩漬け)
2.損失を受け入れてその株から離れる(損切り)
3.株を買い増しする(ナンピン)

初心者がまず考え、実際に行いがちなのが、1と3である。

1の場合、株価が戻らなかった場合には損失リスクのみならず、時間のロス、他の投資機会を見逃す可能性がある。これは、できれば避けたい。ちなみに、損失を抱えたまま株価が戻らない状態を、「塩漬け」という。

3の方法も、初心者がやりがちなパターンで、通称ナンピンと呼ばれる。ナンピンは成功すれば損失がなくなるだけでなく、大きな利益を手にする可能性もあるので、必ずしも間違っているわけではないが、「下手なナンピン、スカンピン」という言葉があるように初心者には仕掛けるタイミングが難しい。

実は初心者がもっとも苦手とする2の「損を受け入れてその株から離れる」というのが、損失を回避するという意味では、もっとも効率がよい対処の仕方だと言える。名だたる大物投資家の多くも、損切りの大切さに言及している。

値下がりリスクは投資にはつきものだが、ある程度見込んだ範囲の中で、損失を出すということは、長期的に見れば「合計利益>合計損失」となる布石でもあるのだ。

落ちるナイフをつかむな