【目次】
①️フィーチャIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【6/15更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【6/9更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- フィーチャ株式会社
- コード
- 4052
- 市場
- マザーズ
- 業種
- 情報・通信業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 代表取締役社長CEO 脇 健一郎 /1960年生
- 会社住所
- 東京都豊島区東池袋三丁目1番1号
- 設立年
- 2005年
- 社員数
- 20人(2020年4月30日現在)
- 事業内容
- 画像認識ソフトウェアの開発
- URL
- http://ficha.jp
- 資本金
- 213,000,000円 (2020年5月21日現在)
- 上場時発行済み株数
- 5,409,000株
- 公開株数
- 580,000株
- 連結会社
- 1社
- スケジュール
- 仮条件決定:2020/06/08→470~520円に決定
- ブックビルディング期間:2020/06/09 - 06/15
- 公開価格決定:2020/06/16→520円に決定
- 申込期間:2020/06/17 - 06/22
- 上場日:2020/06/24→初値4,710円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:大和証券
- 引受証券:水戸証券
- 引受証券:極東証券
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:エース証券
- 引受証券:東洋証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:いちよし証券
- 引受証券:岩井コスモ証券
- 大株主
- 曹暉 32.23%
- 王潞 21.53%
- 脇健一郎 17.92%
- 惠州市德赛西威汽车电子股份有限公司 (常任代理人 SMBC日興証券株式会社) 9.92%
- NVCC7号投資事業有限責任組合 5.13%
- (株)SMBC信託銀行(特定運用金外信託口 契約番号12100440) 4.96%
- ニッセイ・キャピタル6号投資事業有限責任組合 4.11%
- 名古屋大学・東海地区大学広域ベンチャー1号投資事業有限責任組合 1.97%
- 三菱UFJキャピタル5号投資事業有限責任組合 1.01%
- 横田和之 岩成武司 0.20%
- 業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産 - 2017/06 単体実績
83,940 -27,603 -27,894 108,119 - 2018/06 連結実績
210,396 50,661 42,587 395,026 - 2019/06 連結実績
282,465 -5,531 -8,203 386,405 - 2020/03 第3四半期連結実績
311,642 74,889 52,484 438,496 - ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後90日目の2020年9月21日まで、または上場後180日目の2020年12月20日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 3億160万0000円(580,000株×520円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 64,716株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- フィーチャ株式会社<4052>は車載機器に搭載される画像認識ソフトウェアなどの開発を手掛けるベンチャー企業である。
■事業内容詳細
同社グループは同社及び中国の連結子会社の2社から構成されており、画像認識ソフトウェアの開発事業を行っている。2005年の創業以来、主にレンズ検査装置事業を行っていたが、2012年に画像認識ソフトウェア開発事業を開始し、現在に至っている。
車載カメラやドライブレコーダー向けに歩行者や車両、車線、標識などを検知するADAS(自動車の運転手の運転操作を支援するシステム)用の組み込みソフトウェアの開発に注力しており、主な顧客はTier1と呼ばれる自動車メーカーに直接部品を供給する企業である。また顔認証及びよそ見運転、危険運転、居眠り運転等を検知するDMS(自動車の運転手を監視するシステム)用ソフトウェアが、自動車部品メーカー等を通じて自動車に搭載されている。
■同社のソフトウェア技術について
同社は主にディープラーニング技術を用いたアルゴリズム及びソフトウェアの開発に注力している。一方で実装性能に優れた非ディープラーニングの技術も有しており、製品の仕様に応じて非ディープラーニングとディープラーニングを使い分け、またその両方を組み合わせて使うハイブリッド化を行い、車載カメラやドライブレコーダー用カメラにソフトウェアを提供している。
■ビジネスモデルについて
同社は顧客の車載カメラやドライブレコーダー向けに画像認識ソフトウェアのカスタマイズや実装を行う対価として、受託開発収入を計上している。また量産以降に発生する搭載数量に応じたソフトウェア使用料を、ライセンス収入として計上している。尚、一部の取引には商社が介在している。
■2019年6月期の相手先別売上高
2019年6月期 売上高2.8億円
・トヨタコネクティッド株式会社 0.7億円(割合24%)
・株式会社JVCケンウッド 0.7億円(同23%)
・株式会社ネクスティエレクトロニクス 0.5億円(17%)
・海外 0.3億円(同11%)
・株式会社デンソーテン 0.2億円(同6.2%)
トヨタコネクティッド株式会社、株式会社ネクスティエレクトロニクス(7558:半導体商社、豊田通商子会社)、株式会社デンソーテンはトヨタグループの企業であり、2019年6月期は売上の半数近くをトヨタ系企業から計上している。
■業績推移
2017年6月期 売上高0.8億円、経常利益▲0.3億円、当期純利益▲0.3億円
2018年6月期 売上高2.1億円、経常利益0.5億円、当期純利益0.4億円
2019年6月期 売上高2.8億円、経常利益▲0.1億円、当期純利益▲0.1億円
2020年6月期(予想) 売上高4.0億円、経常利益0.6億円、当期純利益0.4億円
※2018年6月期より連結決算
公開申請決算期である2019年6月期はわずかながら赤字決算となった。ただし2020年6月期は黒字化の予想となっている。2020年6月期Q3時点で売上高3.1億円、経常利益0.7億円と黒字化しており、通期予想達成に向けた進捗は順調である。
■財務状況
2019年6月期末時点で資産合計4.5億円、純資産合計3.9億円、自己資本比率86%である。
借入金0.1億円に対し現預金3.4億円を有しており、財務内容に対し特段の懸念事項はない。
■資金使途
IPOにより1.0億円の資金調達を行う。調達資金は開発体制の強化に向けた、人件費及びエージェント利用料や紹介料などの採用費に充当される予定である。
■株主状況
代表取締役CTOの曹暉氏が株式シェア32%を有する筆頭株主であり、また曹暉氏の配偶者である王潞氏が第2位株主(株式シェア22%)。脇社長は第3位株主(同18%)である。役員関連で株式シェアの約70%が有保有されており、安定的な株主構成となっている。
またNVCC7号投資事業有限責任組合(同5.1%)以下、合計5社のVCが株主参入しており、VCシェアは17%である。尚、VCはいずれもロックアップ契約を締結している。
■まとめ