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【目次】
①️Speee IPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【6/26更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【6/25更新】 ※有料会員限定

会社名
株式会社Speee
コード
4499
市場
JASDAQスタンダード
業種
情報・通信業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役 大塚 英樹 /1985年生
会社住所
東京都港区六本木四丁目1番4号
設立年
2007年
社員数
303人(2020年5月31日現在)
事業内容
データ資産を利活用したマーケティング活動を支援するMarTech事業及び消費者と事業者を繋ぐプラットフォームサービスを提供し、リアル産業のデジタルシフトを促進するX-Tech事業の運営等
URL
https://speee.jp/
資本金
36,640,000円 (2020年6月10日現在)
上場時発行済み株数
9,755,600株
公開株数
975,600株
連結会社
5社
スケジュール
仮条件決定:2020/06/23→2,520~2,880円に決定
ブックビルディング期間:2020/06/25 - 06/30
公開価格決定:2020/07/01→2,880円に決定
申込期間:2020/07/02 - 07/07
上場日:2020/07/10→初値5,150円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:野村證券
引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:みずほ証券
引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
引受証券:SMBC日興証券 (SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
引受証券:大和証券
引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
引受証券:藍澤證券
引受証券:いちよし証券
大株主
大塚英樹 29.91%
久田哲史 26.96%
(株)Print 25.93%
渡邉昌司 8.32%
安田智之 7.54%
松嶋良治 0.77%
(株)バルーン 0.57%
業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産
2017/09 単体実績 
5,737,701 -287,580 -397,995 710,563
2018/09 連結実績 
7,165,064 165,254 226,495 884,688
2019/09 連結実績 
7,420,781 189,956 21,853 918,742
2020/03 第2四半期連結実績 
4,600,317 481,712 542,149 1,484,936
ロックアップ情報
大塚英樹、久田哲史、株式会社Print、渡邉昌司、株式会社バルーン、安田智之は上場後90日目の2020年10月7日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
28億972万8000円(975,600株×2,880円)
潜在株数(ストックオプション)
780,000株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
株式会社Speee<4499>はデータ分析を元にしたマーケティングソリューションサービス及び、自社サイト「イエウール」、「ヌリカエ」のサービス運営などを行う企業である。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

■事業内容詳細
同社は下記3事業を展開している。

・MarTech事業
・X-Tech事業
・Data Platform事業

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

●MarTech事業
同社は自社で蓄積したデータと世の中に散在するデータや解法を収集・整理し、活用方法を紡ぎだすことで顧客企業の成果の最大化を目指している。MarTech事業ではデータ分析を元にしたマーケティングソリューションサービスの提供や、データを活用したマーケティング施策のオペレーション代行等を行っている。

具体的には下記4サービスを提供している。

・Webアナリティクス
→Google等の検索エンジンを通じてユーザーの来訪数や購入数等を向上させるために、顧客のWebサイトの掲載内容や構造の改良を目的としたコンサルティングサービス

・トレーディングデスク
→運用型広告を中心とするプロモーション手法を通じ、顧客のWebサイトへの集客を適切に行うための課題抽出、戦略立案から広告の運用までを一貫して実施する

・PAAM
→散在している顧客の社内外のデータを収集・統合・可視化するとともに、広告の費用対効果の最適化を始めとするマーケティングへの利活用方法の提案

・UZOU
機械学習の技術を活用したアルゴリズムにより、ユーザー・媒体・広告の最適なマッチングを行うネイティブ広告を扱うアドネットワーク
IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

●X-Tech事業
同社では顧客に対しMarTech事業においてマーケティングソリューションの提供を行っているが、X-Tech事業では自社で下記サイトの運営を行っている。

・イエウール→中古不動産売却におけるマッチングサービス
・ヌリカエ→外壁リフォームにおけるマッチングサービス

いずれのサービスにおいても、集客支援メディアとして参入後、ツールの提供等を通じて価値提供の幅を拡大する方針を採っている。

IPOレポート
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)

●Data Platform事業
世界にはデータが溢れているイメージがあるものの、重要なデータは共有されず、データを活用し切れていないという課題が存在する。Data Platform事業は重要なデータに関して、ブロックチェーン技術とトークンエコノミーによってデータ流通を革新することを目指している。ただし2018年3月から開始の事業であり、2019年3月期段階では事業としての立ち上がり前(売上高0.1億円)の状態である。


■2019年9月期のセグメント損益
2019年9月期 売上高74億円、営業利益2.0億円
・MarTech事業 売上高49億円、セグメント利益14億円
・X-Tech事業 売上高25億円、セグメント利益3.3億円
・Data Platform事業 売上高0.1億円、セグメント利益▲2.6億円

MarTech事業が全体の売上の66%を占めており、またMarTech事業とX-Tech事業で殆どの売上を計上している。

X-Tech事業はセグメント利益でも14億円を計上しており、同社主力事業である。


■業績推移
2017年9月期 売上高57億円、経常利益▲2.9億円、当期純利益▲4.0億円
2018年9月期 売上高72億円、経常利益1.7億円、当期純利益2.3億円
2019年9月期 売上高74億円、経常利益1.9億円、当期純利益0.2億円
2020年9月期(予想) 売上高88億円、経常利益5.4億円、当期純利益5.0億円
※2018年9月期から連結決算

着実な増収増益を続けているが、今期(2020年9月期)は経常利益5億円の大台到達となる大幅増益を予想している。

今期Q2は売上高46億円、経常利益4.8億円であり、既に2019年9月期通期の経常利益(1.9億円)をオーバーしている。通期予想達成に向け順調に進捗している。


■財務状況
2019年9月期末時点で資産合計33億円、純資産合計9.2億円、自己資本比率は28%である。

借入金12億円に対し現預金16億円を保有し、流動資産合計28億円。財務状態に対し特段の懸念事項はない。

キャッシュ・フロー計算書において、営業活動によるキャッシュ・フロー(営業C/F)は2018年9月期+4.9億円に対し、2019年9月期は▲1.9億円のマイナスである。仕入債務の減少(▲1.1億円)、未払金の減少(▲1.6億円)が2019年9月期の営業C/Fマイナスの要因となっている。


■資金使途
IPOにより25億円の資金調達を行い、下記の使途を予定している。

・採用費及び人件費 6.6億円
・広告宣伝費 18億円

X-Tech事業で自社展開している、「イエウール」、「ヌリカエ」サービスの認知度向上及び顧客基盤拡大のための広告宣伝に調達資金は主に充当される予定である。


■株主状況
大塚社長が株主シェア30%を有する筆頭株主である。また久田取締役が第2位株主(株式シェア27%)であり、第3位株主の株式会社Print(同26%)は久田取締役の資産管理会社である。

尚、同社は久田取締役が創業者(2007年11月設立)であり、大塚社長は2011年6月に同社社長に就任した。

大塚社長及び久田取締役の関係先にて80%以上の株式が保有されており、安定的な株主構成となっている。

尚。事業会社や金融機関の株主参入はない。


■まとめ