2020年8月17日8時時点に竹内のりひろさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

このところのユーロ/米ドルの値動きを振り返ると、先々週6日(木)、約2年3カ月ぶりの高値1.1916ドルまで上伸、その後、先週12日(水)には1.1711ドルまでの反落となっている。テクニカル上は、アップトレンドのなかで、レンジの上限でウェッジを形成、ここまで8週連続で陽線と依然堅調さを維持する。

現在の為替相場の戦略やスタンス

商品価格の上昇をけん引してきた金も反落、ユーロ/米ドル主導で進行してきたドル安もやや一服感がある。ここまでのドル安の主因は、米国での実質金利(名目金利-予想物価上昇率)が、大幅にマイナスになっていることだ。これは金融機関に預金などしていた場合、預金金利がその間の物価上昇率に負けて、実質目減りすることを意味する。資産運用上、ドルという資産を「持たない」ことが賢明で、それ以外の主要通貨や商品などにリバランスしてきたことになる。こうした動きは、途中調整があっても元のトレンドに戻ることが多く、ユーロ/米ドルもウェッジの形成後、上抜けしてくるとみている。ただ、夏期休暇を取る市場参加者も多く、市場が閑散となる可能性もある。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で105.50~107.50円、ユーロ/米ドルで1.1700~1.1950ドル、ユーロ/円で125.00~127.50円を予想している。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。