2020年10月19日8時時点に竹内のりひろさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週1週間の主要通貨の対ドルでの騰落は、下落通貨では上位より豪ドル(-2.25%)、NZドル(-1.00%)、ポンド(-1.00%)、ユーロ(-0.96%)となり、上昇通貨は円(+0.21%)のみだった。市場で起こっていたことは、ドルと円が同時に買われ、クロス円が下落するリスク回避の動きだった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

下落率トップだった豪ドル/円だが、背景は11月3日(火)でのRBA(豪州準備銀)政策理事会での利下げ見通しからだ。米系のゴールドマン・サックスを筆頭に、多くの金融機関が利下げ見通しのレポートを出し始めた。豪州では29年ぶりにリセッション(景気後退)入り、新型コロナをめぐる中国との対立から、主要輸出品である石炭や鉄鉱石の中国税関での通過が滞り始めた。回復し始めた豪州景気には、ネガティブな要因でしかない。ただ一方で、豪州の長期の金利水準自体は、主要国でも比較的高く、こちらは債券投資として非常に魅力的だ。国内の機関投資家も豪ドル/円の下落局面では積極的に買い進めており、下値には買いが並ぶ可能性がある。ただ全般、弱材料が上回り、戻りは売りとみている。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で104.40~106.00円、ユーロ/円で122.00~124.70円、豪ドル/円で73.30~75.30円を予想している。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。