MITホールディングス
(画像=ZUU online編集部)

【目次】
①️MITホールディングスIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【11/16更新】
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント 【11/16更新】 ※有料会員限定

会社名
MITホールディングス株式会社
コード
4016
市場
JASDAQスタンダード
業種
情報・通信業
売買単位
100株
代表者名
代表取締役社長 鈴木 浩 /1957年生
会社住所
千葉県千葉市美浜区中瀬二丁目6番地1
設立年
2009年
社員数
14人(2020年9月30日現在)
事業内容
システムインテグレーションサービス(開発、運用保守、インフラ構築等)及びソリューションサービス(デジタルブック、CAD、顔認証等)
URL
https://mit-hd.co.jp/
資本金
200,320,000円 (2020年10月19日現在)
上場時発行済み株数
1,991,600株
公開株数
550,000株
連結会社
3社
スケジュール
仮条件決定:2020/11/04→630~690円に決定
ブックビルディング期間:2020/11/06 - 11/12
公開価格決定:2020/11/13→690円に決定
申込期間:2020/11/16 - 11/19
上場日:2020/11/25→初値3,590円
シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
主幹事証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
引受証券:みずほ証券
引受証券:岡三証券 (岡三証券の詳細記事はこちら)
引受証券:ちばぎん証券
引受証券:東洋証券
引受証券:水戸証券
引受証券:岩井コスモ証券
引受証券:極東証券
引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
引受証券:エース証券
引受証券:丸三証券
引受証券:楽天証券 (楽天証券の詳細記事はこちら)
大株主
鈴木浩 18.53%
ちば新産業育成投資事業有限責任組合 12.96%
7ベルティーピー(株) 12.44%
朝日生命保険(相) 6.63%
MITホールディングス従業員持株会 5.02%
中森将雄 4.54%
増田典久 4.26%
沼倉巧和 3.38%
高梨政彦 1.97%
TDCソフト(株) 1.87%
業績動向(単位:1千円)
売上高 経常利益 当期利益 純資産
2017/11 単体実績 
339,556 46,220 31,087 356,884
2018/11 連結実績 
3,827,000 112,027 58,386 235,389
2019/11 連結実績 
3,845,187 113,128 60,459 314,554
2020/08 第3四半期連結実績 
2,837,458 74,119 45,834 351,798
ロックアップ情報
指定された株主は上場後180日目の2021年5月23日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
調達額(公開株数×公開価格)
3億7950万0000円(550,000株×690円)
潜在株数(ストックオプション)
187,600株
ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
MITホールディングス株式会社<4016>はシステムインテグレーションサービス及びソリューションサービスを手掛ける千葉市に本社を置く企業グループである。

MITホールディングス
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)
■沿革
同社グループ(以下、同社)は1990年に設立されたシステム開発及び運用などを手掛ける株式会社システムイオが前身となっている。MITホールディングス株式会社は2009年12月に株式会社システムイオの単独株式移転により持株会社として設立された。

現在は持株会社並びに連結子会社3社、非連結子会社1社から構成されている。

■事業内容
同社は情報サービス事業の単一セグメントであるが、事業領域を下記2領域に区分している。

・システムインテグレーションサービス
・ソリューションサービス

●システムインテグレーションサービス
システムインテグレーションサービスは同社の事業の中核となるサービスである。企業活動を営む上で必要となるシステム・アプリの設計・開発から導入・保守運用までをワンストップで提供している。また官公庁や大手企業の業務に特化したシステム構築をオンサイト形式(現地訪問等)で行っている。

主な開発実績としては下記があげられる。

MITホールディングス
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)
●ソリューションサービス
ソリューションサービスでは下記4サービスを提供している。

・CADソリューションサービス
・認証ソリューションサービス
・デジタルマーケティングサービス
・その他サービス

CADソリューションサービス、認証ソリューションサービスでは他社製品を用いての図面電子化サービス、3D顔認証システムや生体認証機器の販売及びコンサルティングを行っている。 デジタルマーケティングサービスでは自社開発の「Wisebook」で、誰でも簡単にデジタルブックが制作・配信できるサービスを提供している。月額制のクラウドサービスまたはオンプレミス(顧客毎にWisebookをインストールしたサーバーを設置して顧客自身がサーバーを運営)により提供しており、限定公開/一般公開、リッチコンテンツ設定、閲覧データ解析など多くの機能を実装する。

「Wisebook」は近年のデジタル化に伴う紙媒体の電子化サービスとして、将来的に様々なビジネスセグメントで大きな需要が見込まれるマーケットにおいて高い評価を受けている。

MITホールディングス
(画像=新株式発行並びに株式売出届出目論見書)
■2019年11月期部門別売上高
2019年11月期 売上高38億円
・システムインテグレーションサービス 35億円(前期比98%)
・ソリューションサービス 3.7億円(同129%)

システムインテグレーションサービスが全体売上の約9割を占める主力事業である。ただしシステムインテグレーションサービスは前期比で若干の減収に対し、ソリューションサービスは約3割の増収となっている。

また2019年11月期の主力取引先は下記である。

・株式会社日立社会情報サービス 5.7億円(割合15%)
・富士通株式会社 4.3億円(同11%)
・株式会社NTTデータ・アイ 4.1億円(同11%)

年度により若干の変動はあるものの、大手SI会社グループの上記3社で同社の年間売上高の約3~4割が計上されている。

■業績推移
2017年11月期 売上高3.4億円、経常利益0.5億円、当期純利益0.3億円
2018年11月期 売上高38億円、経常利益1.1億円、当期純利益0.6億円
2019年11月期 売上高38億円、経常利益1.1億円、当期純利益0.6億円
2020年11月期(予想) 売上高39億円、経常利益1.3億円、当期純利益0.8億円
※2018年11月期より連結決算

2018年11月期から2019年11月期は売上高38億円、経常利益1.1億円で業績は横ばいである。 2020年11月期もほぼ業績は横ばいながら、若干の増収増益が予想されている。部門別売上ではシステム35億円(対前年同期比0.9%増)、ソリューションサービス4.1億円(同8.5%増)とソリューションサービスが伸びる予想である。尚、Q3時点で売上高28億円、経常利益0.7億円であり、通期予想に向けた進捗は順調である。

■財務状況
2019年11月期末時点で資産合計12億円に対し、純資産合計3.1億円、自己資本比率25%である。借入金4.5億円に対し、現預金2.8億円を保有している。尚、資産合計のうち最大の資産科目は受取手形及び売掛金6.0億円である。

またソフトウェア、ソフトウェア仮勘定、のれんなどで無形固定資産が1.5億円計上されている。

■資金使途
IPOにより1.5億円の資金調達を行い下記の使途を予定している。

・社内基幹システムの刷新 0.3億円
・人材採用・育成費用 0.6億円
・3DCADソフトウェアの開発 0.4億円
・新規ビジネスへの投資・研究開発費 0.2億円

調達資金は人材採用・育成費用への充当額が最多となっている。

■株主状況
鈴木社長が筆頭株主であり株式シェア19%を保有している。第2位株主の7ベルティーピー株式会社(株式シェア13%)は鈴木社長の資産管理会社であり、鈴木社長の関係先で株式シェアの31%が保有されている。

全体的には個人中心の株主構成だが、第2位株主は千葉県及び千葉銀行系のVCファンドであるちば新産業育成投資事業有限責任(同13%)。第4位は朝日生命保険(同6.6%)となっている。

また第5位株主はMITホールディングス授業員持ち株会(同5.0%)である。

■まとめ