2021年3月2日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円日足の上昇チャネルをみると、昨日1日(月)までに2度ほどヒゲは出ていたものの頭を抑えられていたが、昨日1日(月)の夜、初めて上抜けた。直近の高値は106.29円付近だが、おそらく107円超えは本日2日(火)の夜にやると思っている。ただ、それがどこまで伸びるのかについて考えると、今月3月のこれ以降は、機関投資家の買いはほぼ出てこない。どちらかというと、本邦輸出企業の社内レートが決まったことによる、4~6月期、もしくは4~9月期の先物予約のドル売りが出てきやすい。後は、日本以外で活動している日系企業の収益が現地通貨で溜まっているので、日本の決算に合わせて現地通貨売り・円買いをして円転する玉が期末前に出てくるということがある。一方、本邦輸入企業はコンスタントに買ってくるだろうが、生保などの機関投資家は3月末までの、アロケーションはもう2020年10月からスタートしており、下期の運用はずっとやってきているため、もうある程度の収支が出ているであろうことから、おそらくメインの取引は4月以降だろう。そうなると売り玉が今月3月にたくさん出てきて買い玉は来月4月以降となると、需給バランスが少し崩れるので、センチメントは買いながらも、伸びないのではないかという気はする。あと機関投資家からみれば、先週1.6%台をつけた米10年債だが、昨年は0.4%割れもあったものの、ほぼ0.6~0.8%台での推移だった。為替リスクを踏まえた上で0.6~0.8%台の利回りというのはあまり魅力的とはいえないため、生保等もさほど積極的には買わなかった。しかしこれが、1.5%や1.6%台となってくると話は別で来月4月以降は下がったら買ってくるという気がする。さらに長期金利が上がってくると外債投資にますます移行すると思われる。そのため年間予想レンジを98~108円で設定していたアナリストたちが、舌の根も乾かぬうちに102~112円などにシフトしており、長期金利が上昇したことで100円割れ予想が激減している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは105.50~107.50円。今週のイメージは上昇チャネルの上抜けだ。21日と200日の各移動平均線が交わる105.50円レベルはこのダブルのサポートで堅いと思われるため、予想下値に設定した。また上は、上昇チャネルの上抜け予想で、107.50円に設定。世界的なコロナワクチン普及で経済回復見込の思惑もあれば、世界的に金利が低下ではなくそろそろ出口戦略という話になってきており、英国のマイナス金利という話があったが、それもなくなってきた。そうなると世界的に景気回復期待が高まるものの、米金利がさらに上がり始めたときに米国株がどうなるか、それだけは懸念材料となる。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。