2021年3月9日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

為替相場を全体的に見てもドル買いが強く、米ドル/円日足での上昇トレンドチャネルを完全に上抜けてしまったので、上昇の流れについて行かざるを得ない状況だ。この上昇トレンドチャネルを見ると、ヒゲでは上抜けしていたもののクローズレベルでは抜けていなかった。しかし先週3日(水)に初めて上抜け、さらにその翌日の4日(木)には安値が上値抵抗線の線上で下支えをし、そこから跳ねており、以降続騰している。こうなってくると次のターゲットは2020年6月5日の高値である109.85円付近。ここまでレジスタンスは特にない。米ドル/円上昇の理由はやはり、米債利回りの上昇だ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは107.00円~109.85円。天井が見えない中で売るわけには行かないため、戦略的には慎重な押し目買いしかなさそうだ。ただ、今回の上昇トレンドであちこちでドル買いを謳っていた小林氏ご本人は、実は買ってもすぐに利食ってしまうため、この流れにはあまり乗れておらず、苦手な相場だそうだ。こういった相場では逆にバイアンドホールドする初心者の方のほうが儲かりやすいとのこと。肝心などこで買うかについては、108円前半でディップしたら(沈んだら)押し目買いをして、もし107.80円を下抜けしたら一旦切って、もう一度107.00~107.50円で買い場を探す形で臨みたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。