本記事は、飯村久美氏の著書『お金の先生! できるだけ簡単にお金が増える方法を教えてください。』(アスコム)の中から一部を抜粋・編集しています

スーツケースを持っている人はお金が貯まりにくい

スーツケース
(画像=Kostiantyn Postumitenko/PIXTA)

●使用頻度の低いものは買わずにレンタルする

豊かな日本で暮らす私たちは、「ものがある生活」に浸りきっています。その状態からいきなり「ものがない生活」に変えるのは、やっぱりとても難しいことです。

そこで、「レンタルすること」をオススメします。

レンタルといえば、DVDやレンタカーが思い浮かびますが、今の時代、ありとあらゆるものがレンタルできます。

前出のデザイナーの彼にとって、もともと、使わなくてもものがあることが、精神安定剤の役割をしていたといいます。彼のような人はけっこういるものです。でも、常に所有している必要のないものってかなりあります。

たとえば、スーツケース。買うと10万円以上する有名ブランドのスーツケースは、レンタルすると2日で4500円ほどです。スーツケースを使うような旅行に行くのは、年間でせいぜい3~4日程度。レンタルすれば、2×4500円=9000円。買った場合、10年以上使わないと元が取れない計算になります。

スーツケースは、部屋のかなりのスペースを占領するので、頻繁に使う人以外は、確実に買う必要のない部類に入るでしょう。

ほかにも、子どもが生まれたときに必要なベビーベッドやベビーカー、運動会を撮影するときに使うビデオカメラや一眼レフカメラ、キャンプやバーベキューに使う道具なども該当します。

高額なのに使用年数や頻度が少ないものは、全部レンタルにしてしまいましょう。そうすれば、お金も浮いて部屋がすっきりするうえ、故障の心配もなく、常に状態のいいものが使えるのです。

●買うか、レンタルか、サブスクか

毎日使うものでどんどん増えていくのが、洋服や靴です。女性なら、家計に占める洋服代はかなり大きいものです。そのうえ、なかなか自分に似合うものを探すのも大変です。

そんな女性の悩みにズバッと応えてくれるのが、ファッションのレンタルサービスです。

あるファッションレンタルのサービスを例にあげます。このサービスのスゴイところは、プロのスタイリストが、その人に似合う洋服を選んでくれるところです。しかも、月額7000円程度で3点届けられ、返却すると新たに3点届くという仕組みです。

気に入らなければ何回でも交換できて、気に入れば買い取ることもできます。しかも、クリーニング代も送料も無料です。

維持費や保険料、駐車場代、ガソリン代などを考えると買うのをためらう自動車には、カーシェアリングがあります。会員になれば、毎月定額を支払うだけでガソリン代や保険料も必要なく、24時間いつでも日本全国で登録されている自動車を使うことができます。

最近では、サブスクリプションサービス(サブスク)も人気を集めています。映画や音楽だけでなく、最近はファッション、アクセサリー、雑貨、家具などあらゆるものが定額で利用できます。

ただし、サブスクは契約すると、自分で退会手続きをしなければ、永遠に料金が引き落とされます。サブスクを利用する場合は、定期的に見直すことを忘れないようにしましょう。

買わなくても、ものを持てる時代になりました。ものによってはレンタルやサブスクのほうが圧倒的に便利。賢く利用して、ムダな出費をおさえるようにしましょう。

お金の先生! できるだけ簡単にお金が増える方法を教えてください。
飯村久美(いいむら・くみ)
FP事務所アイプランニング代表。日本FP協会認定ファイナンシャル・プランナー。 学習院大学卒業後、安田火災海上保険(現・損害保険ジャパン)に入社。在籍中にファイナンシャル・プランナー(FP)資格を取得。退職後、自らの経験から、ファイナンシャルプランは「生活を守る手段」であるとともに、「やりたいことや夢を叶えるために必要なツール」と痛感。「個人の夢を応援し、家計から日本を元気に」という想いで、2006年FP事務所を開業。これまで手がけた家計相談は1000世帯を超える。 わかりやすく親しみやすい話しぶりから、テレビやラジオ出演、セミナー講師として幅広く活動中。著書に『子どもを持ったら知っておきたいお金の話』(KADOKAWA/中経出版)、『シングル女子の今日からはじめる貯蓄術』(成美堂出版)。監修に『一生お金に困らない! 貯め方・増やし方』(ナツメ社)がある。

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