2021年5月20日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

本日20日(木)日本時間未明に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、数人のメンバーが4月の時点で量的緩和の段階的な縮小(テーパリング)に言及していた事が判明。一時108.50円台へ下落していた米ドル/円は、議事録公表後に109.30円付近まで急速に持ち直した。「数人のメンバー」の見解である上に、「今後数回の会合で討議を開始する事が適切になる可能性がある」との表現であり、テーパリングに対する切迫感はそれほど感じられない。それでも市場が比較的大きく反応したのは、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、4月会合後の記者会見でテーパリングの議論は「時期尚早」との見解を示していたためだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ハト派的な議事録を期待していた市場にとって、テーパリング検討開始への言及はサプライズが大きかったようだ。FOMC議事録の消化を巡り、ドルは本日20日(木)も不安定な値動きが続きそうだ。ただ、FRBによる「テーパリングの地ならし」が始まった可能性が高まる中、ドルは次第に底堅さを増すと見ており、米ドル/円の108円台半ばから後半はサポートになると考えている。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。