本記事は、藤本誠之氏の著書『株は社長で選べ! コロナ継続・収束問わず確実に勝ち続けるたった一つの株式投資術』(かんき出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
ズバリ、儲かる買い方はこれだ!
シンプルに、上がっている株を買え! 「落ちるナイフはつかむな」
儲かる株の買い方の鉄則、1丁目1番地は、「上がっている株を買え!」です。超シンプルで、びっくりした人も多いかもしれません。
でも、それを力説するのには理由があります。株が上がっている時は買わずに、株が下がってきたら買う人があまりにも多いからなんです。
下がったら買う、その気持ち、よくわかります。僕だって定価1万円のカバンがセールで7000円になったら「ちょっと買っちゃおうかな」と思います。
それは、少しでも安く買いたい心理が働くからですが、ちょっと待ってください!カバンと株はちょっと違う。株の場合は、なんと、そのまま下がり続けることも多いんです。とっても危険なんですよ。
反対に、上がっている株は、そのまま上がり続けることが多いです。下がっている銘柄は下降トレンド、上がっている銘柄は上昇トレンド。トレンドは、続くことが多いのです。
株価が10倍になることを「テンバガー」といいますが、〝株価が10倍になるまで上がり続けることの名称〞が存在するくらい、よくあることなのです。
ですから、会社の方向性とか成長性、社長さんで選んだ銘柄が、上がっていたら買いましょう。「いいな」と思った株でも、下がっている間は待ってください。あなたが「この社長なら!」と見込んだ社長さんの株でも、ほかの人はよいと思わないので下がっているんです。
そうはいっても、下げ続ける株は少ないもの。ましてやあなたが気に入った株です。
下げが止まって、少し上がってきたら、買いましょう。
相場の格言で、「落ちるナイフはつかむな」というのがあります。株価が底について、上がってから買うのがオススメです。
「落ちるナイフはつかむな」という格言をご紹介しましたが、要は、ナイフが床に刺さって、下落が止まってから買えばいいということです。
よくあるのが、〝ダマシ〞といって、床にナイフが突き刺さったなと思っても、その刺さったところが紙だったら、突き抜けてまた下に落ちちゃうんですよね。
〝抜けていく〞っていうのは、最近の安値を切って下落するということ。「ここが底だ!」と思っても、一度上がってきて、さらに下がってしまったら抜けていくわけですね。これはしばらく下がっていくんだなというサインのことが多いです。そんな時は、じっくり待ちましょう。
「移動平均線」を使うだけで、かなり判断しやすくなる
株が上がっているか、下がっているかは、株価チャートを見ましょう。
今回は、楽天証券の無料で見られるチャートを使わせていただきました。無料なのにさまざまなサービスがあって、便利に使えます。
そのうちの「25日移動平均線」で僕は判断したいと思います。この線は、25日間の株価の終値の単純平均を結んだ折れ線グラフなので、これが上がっているか下がっているかで株が上がっているか、下がっているかのイメージがつかみやすいのです。
この線より、今日の終値が上だったら買いだし、それより下だったら上がってくるまで待つか、もしくは安値をつけてから買いに入るという作戦です。
同時に「50日移動平均線」と「100日移動平均線」の3本を表示させると、中期の株価トレンドがわかって便利ですよ。ぜひ使ってみてください。
「10%上がったら売る」はもったいない! とことん上がるまで売るな
さて、上がっている株を買って、順調に株価が上がりました。ここで、「いつ売ればいいの?」と疑問になるでしょう。
よく株の入門書などで推奨されているのが、「10%上がったら売りましょう」など、売るポイントを売買の前に決めてしまうことです。
でも僕は、ちょっとこれはもったいないのでは、と疑問に思っています。というのも、上がっている株を買ったのですから、どこまで上がるかはわからないです。「上がり続ける株は、利益最大化を狙う」。〝ドーンと儲けちゃおう〞作戦がいいのでは、と考えています。
ただし、売買の経験を増やすためになら、期間を決めて「1週間で売る」とかの作戦はアリと思います。いったん利益を手にして、「上がっている」前提がそのままなら、また買いを入れればよいでしょう。