2021年8月2日8時時点に竹内のりひろさんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週1週間の対ドルでの主要通貨の騰落は、上昇通貨は上位よりスイスフラン(+1.56%)、英ポンド(+1.11%)、ユーロ(+0.82%)、円(+0.78%)、カナダドル(+0.71%)と続いた。一方で、下落通貨でも同様に、豪ドル(-0.30%)、NZドル(-0.01%)と続く。米国の経済指標では、GDPやPCEデフレーターなど筆頭に、市場予想を下回るものが出始めた。明確にコロナ後の景気回復に一旦のピークアウト感がみえるなか、ドル安が進み始めている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週は、短期的な市場の方向性を占うという点では、本日2日(月)の米ISM製造業景気指数や6日(金)の米雇用統計などに注目している。昨年までの直近30年の8月の米ドル/円の騰落を振り返ると、11勝19敗で陰線となり、ドルの弱さが目立っている。

それは以下
1.お盆を控えた輸出企業のドル売り
2.利子、配当などの第1次所得収支のドル売り
3.米国債の大量償還に伴うドル売り
などが理由だ。

こうした季節的な需給の偏りは、おそらく今年も変わることはないだろう。コロナ後の景気回復は一巡感がみられ、米金利は上昇しづらい。米ドル/円の戻りは売りだろう。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で108.80~110.50円、ユーロ/米ドルで1.1780~1.1980ドル、ユーロ/円で129.00~131.00円を予想している。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。