本記事は、井上裕之氏の著書『人生を自由にしてくれる 本当のお金の使い方』(あさ出版)の中から一部を抜粋・編集しています
投資で儲けたいなら「10年間」は真剣に勉強する
「井上先生は、不動産や株式など、資産運用もされているのですよね?」
と尋ねられることがあります。
「井上先生は、不動産投資に興味ありませんか? いい物件があります」
と、投資話を持ちかけられることもあります。
私は、「自己投資」以外の投資には興味がありません。
私が投資をしない理由は、主に「3つ」あります。
・「お金を増やすこと」に関心が低い
私は「お金を増やすこと」以上に、「使うこと」「回すこと」を大切にしています。お金は増やすものではなく、「使って、回す」ものです。
「入ってきたお金を正しく使う。使ったことでまた入ってくる。また使う。また入ってくる……」というサイクルが回っていれば、不労所得を得なくても、「お金に困ることはない」と考えています。
・貢献欲求が満たされにくいから
私は、不動産投資や株式投資といった資産運用を否定しているわけではありません。
ただ私の場合は、不労所得を確保して自動的にお金が振り込まれるようになっても、「人生の充足感」を覚えることができないと感じています。貢献欲求が満たされにくいからです。
「投資を通じて社会に貢献する」 「株を買うことは、その会社を応援することである」
という考え方も理解できる一方で、歯科医師として、作家として、セラピストとして、コーチとして、自分の力を存分に発揮して社会に貢献したい。
そして、その力に見合った「感謝の報酬」を受け取るほうが、お金に対するモチベーションは高くなります。
「他者の幸せ」のために、自分の知識・スキル・経験を発揮することが、結果的に「自分の幸せ」につながるのです。
・自分で投資判断できるようになるまで、時間がかかるから
投資で成功している人に共通しているのは、「投資判断を人任せにしていない」ことです。反対に、プロの運用業者にアウトソーシングして売買判断を委ねている人は、失敗しています。
「何かの分野で一人前になるには10年必要」と言われますが、資産運用も同じ。自分で投資判断できるようになるには、「10年」は必要ではないでしょうか。
「儲けたり損したりしながら、10年間、投資について真剣に勉強をする」ための労力を考えると、そのエネルギーを歯科医師、作家、セラピスト、コーチとしてのスキルアップに費やしたほうが、社会に対する私の「貢献度」は上がると思います。
投資リスクを下げる7つのポイント
資産運用の経験が少ない人が、突然、大きな資金を投資をすると、必ず失敗します。
もしあなたが「投資でお金を稼ぎたい」というのであれば、次の「7つ」のポイントを理解しておきましょう。
(1)すぐに結果を求めない。 (2)十分に知識を増やす(投資のプロに負けないほど、勉強する) (3)特定の投資家やアナリスト、ブロガーを信奉しない(さまざまな情報やデータに基づいて総合的な判断をする)。自身でよく考え、自身の判断のもと、自己責任で投資する (4)「10%変動したら売却する」などのルールを決めて、守る (5)投資の目的をはっきりさせる(稼げるだけ稼ぐ、ではいつか大損する) (6)生活費には絶対に手をつけない (7)リスク分散を心がける(投資する対象や投資する時間も分散する)
なかでも大事なのは(2)です。これを読んで「ムリだな」と思う人は投資でお金を稼ごうとするのはおすすめできません。
著書は累計発行部数130万部を突破。実話から生まれたデビュー作『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版)は、テレビ番組「奇跡体験! アンビリバボー」で紹介され、大きな反響を呼ぶ。ベストセラー『「学び」を「お金」に変える技術』(かんき出版)、『本物の気づかい』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書多数。
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