赤ちゃんにアレルギー反応が出たらどうする?原因や受診する目安も紹介
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赤ちゃんにアレルギー症状が出て、不安に思う親御さんも多いのではないでしょうか?赤ちゃんにアレルギー症状がでる主な原因は食べ物です。そこで、この記事では赤ちゃんにアレルギー症状が出る原因やアレルギー症状がでた場合にどのように対処したら良いかについて詳しく紹介していきます。

目次

  1. 赤ちゃんのアレルギーの主な原因は食べ物
  2. 赤ちゃんのアレルギー症状
  3. 赤ちゃんのアレルギー反応は摂取から2時間以内
  4. 赤ちゃんにアレルギー反応が出てから受診する目安
    1. 直ちに受診すべき場合
    2. 受診すべき場合
    3. 様子をみても良い場合
  5. 受診する前に確認すること
    1. 症状が出てからの時間
    2. 症状が出る前に食べたもの
    3. 症状の特徴
  6. 赤ちゃんのアレルギーは成長とともに治る?

赤ちゃんのアレルギーの主な原因は食べ物

赤ちゃんにアレルギー症状がでる主な原因は食べ物です。

特に赤ちゃんの場合は食べ物に対して敏感であり、アレルギー症状を発することも多くなっています。また大人と比較しても粘膜の力が弱く、外部から吸収されたものに対しての排除することなく、そのまま摂取されてしまうことがあるからです。

その結果、本来許容できる分量以上が体に摂取されてしまい、体が過剰に反応してアレルギー症状がでてしまいます。

赤ちゃんのアレルギー報告例が多い食べ物には以下のようなものがあります。

  • 牛乳
  • 小麦
  • 魚卵
  • ピーナッツ
  • フルーツ

特に小麦や卵などの日常的に使われる食べ物に対してアレルギー反応を起こしやすいとされています。

赤ちゃんのアレルギー症状

赤ちゃんのアレルギー症状は、おもに以下の4つの器官に現れます。

  • 皮膚
  • 呼吸器
  • 消化器
  • 粘膜

ここでは、各器官に現れるアレルギー症状について詳しく紹介します。

皮膚の症状

かゆみ、皮疹、むくみ、赤みなどが主な兆候です。

呼吸器の症状

呼吸数の上昇、喘鳴などが主な兆候です

消化器の症状

下痢や嘔吐などが主な兆候です。赤ちゃんの場合は牛乳を飲むことによって、下痢をすることが多くあるといわれています。これは赤ちゃんの消化器官が牛乳の成分をうまく吸収できないことで発生するアレルギー反応です。

そのため、牛乳を飲む際に下痢の症状が続く場合には、お腹が弱いと判断するだけではなく、アレルギー反応がでている可能性があるという認識を持っておくようにしましょう。

粘膜の症状

眼の充血やはれ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどが主な兆候です

赤ちゃんのアレルギー反応は摂取から2時間以内

赤ちゃんがアレルギー反応を起こす原因が食べ物だと考えられる場合は、通常2時間以内にアレルギー反応が現れます。多くの場合は、食べてから30分程度で症状がでるため、離乳食などで初めて食べるものの場合には摂取から最大2時間くらいは赤ちゃんから目を話さないようにしましょう。

赤ちゃんにアレルギー反応が出てから受診する目安

赤ちゃんにアレルギー反応がでても、重篤な症状にならないこともあります。実際に、皮膚のアレルギー反応だけの場合は時間が経過するごとに治ることがあるため、病院受診に至らないこともあるようです

しかし、アレルギー症状から受診するべきかどうかを親御さんが判断するのは難しいです。そこで、ここではアレルギー症状と受診すべき基準について紹介します。

直ちに受診すべき場合

すぐに受診すべきアレルギー症状は、呼吸困難と意識障害です。意識障害や呼吸困難の症状がある場合は、アナキラフィシーショックを発症している状態ですぐに対応が必要なため、救急車を呼んで病状を説明した上で病院に向かうようにしましょう。

受診すべき場合

すぐにではなくても、受診すべき場合は食材を含めアレルギーと考えられるものを摂取した、接触した後にいつもと違う症状が出た場合です。

嘔吐や下痢などの症状は、意識障害や呼吸困難と比べて時間が経過するごとに回復することもあるため、1日安静にしていることで症状が治まることもあります。

ただ、嘔吐や下痢の場合はアレルギー症状ではなく、ほかのウイルス性の病気にかかっている可能性もあります。嘔吐や下痢、発熱などの症状がある場合はアレルギー以外の可能性も考慮した方が良いでしょう。

また、嘔吐の色が緑や茶色の場合はアレルギー反応で嘔吐しているわけではなく、消化器の異常や胆汁の異常の可能性もあります。受診の際には、病状を詳しく伝えるようにしてください。

様子をみても良い場合

食べ物を食べたあとに鼻水がでたり湿疹がでたりなど、比較的アレルギー症状が軽い場合には、自宅で様子をみても問題ないでしょう。その際には症状が出る前にどのような行動をして、何を食べたのかをメモで残しておくようにすることをおすすめします。今後同じような症状が出たときや医師に相談するときに役立ちます。

受診する前に確認すること

赤ちゃんにアレルギー症状がでた場合は、基本的に受診したうえで医師の判断を仰ぐことをおすすめします。しかし、受診してもアレルギーかどうかの判断ができない場合もあります。

そこで、ここではアレルギーとみられる症状で病院に赤ちゃんを連れていく前に、親御さんが確認すべき事項を紹介します。

症状が出てからの時間

先ほどの説明にもあったように、食べ物のアレルギーの場合は摂取から2時間以内に症状が出るのが一般的です。そのため、アレルギーとみられる症状がでた場合は、その症状がでる前の食事から何時間程度で症状がでたのかを記録しておきましょう。

2時間以上経過している場合は他の病気である可能性もあるので、症状がでてからの時間は正確に医師に伝えるようにするとよいでしょう

症状が出る前に食べたもの

アレルギーとみられる症状がでる前に食べたものを記録しておくことも重要です。

特に、食物アレルギーの場合は卵や小麦などで症状が出ることがあるので、卵や小麦などを摂取していないかも確認しておきましょう。卵や小麦が入っていないように見える食品でも含まれていることがあるので、製品表示の部分も一緒に確認しておくと安心です。

また、食べ物のアレルギーの場合は初めて食べた物に対してアレルギー反応を示すことも多いといわれています。

そのため、アレルギーとみられる症状が出る前に今まで摂取したことがないもので、症状が でる前に初めて食べたものがないかも同時に確認して記録しておくようにすると、アレルギーの原因を特定しやすくなります。

症状の特徴

アレルギーとみられる症状がでた場合は、具体的にどのような症状がでたのかを正確に記録しておきましょう。目の腫れや皮膚の炎症、嘔吐などさまざまです。

そのため、具体的にどのような症状がどのタイミングで現れたのかを正確に医師に伝えることができると、より正確な診断が可能となります。

また、アレルギーと関係ないと思われるような症状でも記録しておくことで、アレルギー以外の部分に原因がある可能性も診断できることがあります。アレルギー症状とは直接関係ないような症状も全て記録しておくと良いでしょう。

赤ちゃんのアレルギーは成長とともに治る?

赤ちゃんの時にアレルギーを発症してしまうと一生アレルギーと付き合わないといけないと不安に思う親御さんもいるでしょう。しかし、赤ちゃんのアレルギーの場合は大人になって発症するアレルギーとは異なり時間の経過とともに良くなることもあります。

実際に、小学校に入学するころには8割以上の子どもがアレルギーを克服していると言われています。

食物アレルギーと診断された場合、治療には食物経口負荷試験と言われる手法が取られることがあります。これは、原因となっている食材を少しずつ摂取して体をアレルゲンに対して慣れさせることでアレルギー反応を小さくする試験になります。

特に、卵や牛乳のように日本で生活をする限り避けることが難しい食べ物に対してアレルギーがある場合には、食物経口負荷試験を行って徐々にアレルゲンに対して体を慣れさせていくことがあります。

食物経口負荷試験を行う場合には入院の上、アレルギー専門医の指導のもとに行うことが推奨されます。これは、負荷を間違えると命に関わるアレルギー症状を発することもあるためなので、個人で行わないようにしてください。

水野泰孝
水野 泰孝(みずの・やすたか)
日本小児科学会認定小児科専門医 /アレルギー専門医 /感染症専門医
国際協力機構(JICA)顧問医として7年間勤務。大学病院やナショナルセンターを基盤に小児科および感染症内科、特に熱帯感染症の臨床と研究、海外渡航者の健康管理などに長年携わる。 2020年6月にプライマリケアを行う診療所「グローバルヘルスケアクリニック」を開設。感染症に関するTV・ラジオ出演は2020-2021年だけで1000件近い。
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