メタバース
(Graphs / PIXTA(ピクスタ))

世界最大のSNSサービスを展開するFacebook(フェイスブック)が、社名をMeta(メタ)に変更したことをきっかけに株式市場ではメタバース関連銘柄が物色されている。ここ最近、核となるテーマが不在だった株式市場だけに、幅広い銘柄にまで物色の矛先が広まったが、果たしてメタバースは息の長いテーマとなるのだろうか? 関連銘柄の直近の値動きを検証し、マーケットの今後をアナリストに聞いた。

投資家にとってサプライズだったフェイスブックの社名変更

「フェイスブックがメタバースに資金を投下すること自体には驚きはありませんでした。ただ、世界中に知れ渡っている『フェイスブック』という社名を変更してまでメタバース事業に注力するということがマーケットにとってサプライズになったのではないでしょうか」とは、金融情報会社カブ知恵の藤井英俊氏。

メタバース(Metaverse)とは、meta(超)とuniverse(宇宙)を組み合わせた造語。3DCG(3次元空間でのコンピュータグラフィックス)のコンテンツを画面上で見るだけではなく、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などの技術を駆使して仮想空間に入り込み、アバターを使ってさまざまなサービスを利用する構想だ。

「正直、まだ始まったばかりで、将来的にどのようなスケールのビジネスチャンスが生まれるのかはわかりません。ただ、過去には“ドットコムバブル”があったように、赤字の関連銘柄までもが高値まで買われ、収益がついてきたころにバブルが終わるという状況になる可能性は十分にあります」(藤井氏)

新年相場を予測するレポートには「メタバース」は欠かせない存在

一方、国内株式を中心としたコンテンツ制作を手掛けるRAKAN RICERCAの村瀬智一氏はこう考える。