本記事は、喜多野修次氏の著書『SNSでお金を稼ぐ! 「好き」を「お金」に変える教科書』(総合法令出版)の中から一部を抜粋・編集しています
一瞬で心を掴むコンセプト&キャッチコピーの作り方
●コンセプト・キャッチコピーを決めよう
次は、商品のコンセプト&キャッチコピーを決めるフェーズになります。
コンセプトとは商品やサービスの軸になるもので、キャッチコピーはそれらを知らない人にも伝わるようにする「看板」のようなものです。多くの企業が自社の事業内容や理念を表したキャッチフレーズを持っているように、フリーランスでも自分や自分のサービスを表すキャッチコピーが必要になります。「直接販売・販売代行・代理販売」のどのビジネスでも、このコンセプト&キャッチコピーが魅力的であればあるほど、お客様は集まりやすくなります。
私はビジネスの成否は「コンセプト×集客」で決まるという話をよくします。いくら集客のスキルがあってもコンセプトが弱いと売れません。
コンセプトは少しの違いで、大きな結果の違いを生みます。例を上げましょう。
私の受講生の方で、女性の更年期のお悩みを解決するアドバイザーをされている方がいました。彼女は最初、「更年期のお悩みを解決します」というざっくりとしたコンセプトで情報発信をされていました。一生懸命にやられていたのですが全く売れず、悩んだ末に私の会社に相談に来たのです。
我々はすぐにコンセプトに問題があると分かったので、彼女のコンセプトを「40代から始める、更年期に悩む女性のためのエンパワーメントコーチ」に変更したほうがいいと、アドバイスしました。
Before「更年期のお悩みを解決します」 ↓ After「40代から始める、更年期に悩む女性のためのエンパワーメントコーチ」
このようにキャッチコピーを変えた途端、全く売れなかった商品が、月商で25万円ほどを売り上げるようになったのです。
我々がコンセプトに加えたのは、ターゲットの年代と性別(40代から始める、女性のための)、そして何をするか(エンパワーメントコーチ)です。このようにコンセプトで自分の商品が明確に伝わり、ターゲットに響くようになると、売上が大幅に変わるのです。
コンセプトは1度作ってしまえば、どのSNSでも使用できる武器になります。フリーランスで収益を最大化するためにも、しっかりと考えていきましょう。
●コンセプト・キャッチコピーを作る方法
では魅力的なコンセプト・キャッチコピーをどのように考えればいいのでしょうか。ここでは作る方法を4つほどお教えしたいと思います。
①既存の魅力的なワードを組み合わせる
言葉を考える時に、1人でゼロから考えることは至難の業です。そこで既に世の中にあるものを参考にします。
もちろんコンセプトはTTP(徹底的にパクる)することはできません。著作物には著作権があるので、さすがにそれはしてはいけませんが、部分的に良いキーワードを抽出して、使用することは可能です。
例えば美容の雑誌で「マイナス5歳の肌を叶える美白ケア術」というタイトルがあったとします。見る分にはあまり意識しないかもしれませんが「マイナス○歳肌」という言葉は、自分ではなかなか思いつかないでしょう。そういった「発明」を部分的に拝借することは問題にはなりません。
良いタイトルを見つける方法も、ライバルのリサーチをする方法と似ています。例えば「ダイエット」に特化したサービスならば、Amazonで「ダイエット」と打ち込み、売れている本のタイトルをメモします。本のタイトルは、売れ行きに直結する重要なものなので、参考にできそうものが複数見つかるでしょう。
また、YouTubeでチャンネル登録者数が1万人を超える人を見つけて、動画を再生回数が多い順に並び変える方法も効果的です。再生回数が多い動画はタイトルがターゲットに刺さっていることは間違いありませんので、この方法でも良いタイトルが見つかることでしょう。
また他にも、ターゲットが読んでいる雑誌のタイトルを参考にする方法などがあります。
このように、本、YouTube、雑誌などから良いタイトルを10個ほど見つけたら、その次はそのタイトルを単語ごとに区切って分解していきます。
例えば私の本「SNSで人を集める!」であれば、「SNS」/「人」/「集める」という風に3単語に分解することができます。
全ての単語を分解すると、今度はそれらを別のタイトルの単語と組み合わせて、コンセプトを作っていきます。こうしてキーワードを組み合わせていくと、無限にコンセプトを作ることが可能となります。
例 ・「SNSで人を集める」 (分解)→「SNS」/「人」/「集める」
・「SNSで2年で4億稼いだ儲かる会社の集客論」 (分解)→「SNS」/「2年」/「4億」/「稼ぐ」/「儲かる」/「会社」/「集客論」 (組み合わせる)⇒「SNSで4億稼いだ会社の人の集め方」
②造語を作る
少し難しい方法ですが、造語を作るというやり方があります。例えば私の会社が商標登録している『SNSクリエイター』というワードは元々この世に存在しなかった言葉です。この造語はSNSの運用代行ビジネスの需要がこれから増えていくことを見越して、SNSの運用代行を行う人を表現する新しい言葉を考えて作成しました。
この造語を作る際に、私はSNSの運用代行から思いつくキーワードを全て紙に書き出してみました。先ほどの「ワードとワードを組み合わせる」の時と同様に、まずは書き出して言葉を並べていくと見えてくるものがあるのです。
また、既にあるコンセプトをコンパクトにすることで造語を作る方法もあります。例えば私の受講生の方でダイエットコーチをされている方は元々、「楽に痩せられるダイエットの方法を教えます」というキャッチコピーで営業していましたが、それをコンパクトにした、「楽痩せダイエット脳」というワードを作成されました。この造語に変えた途端に売り上げが大幅に伸びたそうです。
このように造語は一度作成できると唯一無二の言葉となり、強力なキャッチコピ―になります。「記憶に残りやすい」こと、「語呂が良い」こと、「ニュアンスが伝わる」ことを意識して、皆さんも造語作りにチャレンジしてみてください。
③対立法を使う
コンセプト・キャッチコピーを作る3つ目の方法は対立法です。これは、自分が売りたいと思っている商品の特徴と真逆のキーワードをあえて加える方法です。
例えばダイエットのコンセプトを考える時に、ダイエット中に禁止とされている行為をあえて加えてみる。そうすると「好きなものを食べてても痩せるダイエット法」とか「運動しないダイエット法」といった、魅力的なコンセプトになりやすいのです。世の中で当たり前とされていることに対して逆説的なことを言うことで、革新的な商品であることをアピールできます。
もちろん、この逆説的な言葉がうそになってはいけません。コンセプトが出来た後に、商品のサービスとしてそれが成立するのかをよく照らし合わせて使用するようにしてください。
④部分特化をする
最後は部分特化することでコンセプトをひき立たせる方法です。部分特化とは、つまりターゲットを限定するということです。一番分かりやすいのは年齢や性別を限定することですが、他にも方法はあります。
例えば「お顔の美容」アドバイザーになろうと思った時に、ただフェイシャル全体の専門家だとアピールするのではなく、顔の部位を限定してみてはどうかと考えてみます。
「お肌の黒ずみ」ではなくて、「鼻の黒ずみ」に特化してみる。「顔のニキビ」ではなく「顎のニキビ」に限定する。そうすると、他社との差別化ができて、鼻の黒ずみや顎のニキビに悩んでいる人を一番惹きつけるコンセプトになります。
このように部分に特化することによって、ターゲットの範囲が狭まる分、強いコンセプトになっていきます。
●オススメのコンセプトのフォーマット
もし、こうした方法を利用しても良いコンセプトが思いつかないという方がいたら、オススメしているフォーマットがあります。それは「○○に悩む人のための××専門家」というものです。最初の○○にお客様の悩みを入れて、次の××に自分の強みを入れます。
このフォーマットをベースに考えていくと、ターゲットも明確になり、自分の専門性も打ち出した、分かりやすいキャッチコピーになることが多いのです。例えば私の場合、「集客に悩むフリーランスのためのSNS集客の専門家」というコンセプトになります。
○○に入れる部分は、ターゲットの悩みを最低でも30個は書き出してみて、入れた時に魅力的なものを考えていきましょう。以下で、ターゲットの悩みをリサーチする方法もお教えします。
●悩みのリサーチ法
悩みのリサーチ方法で最も手っ取り早いのは、周りの人に聞いてみることです。ターゲット層にいる知り合いにアンケートを取ることで悩みを知ることができます。もしそうした知り合いがいない場合には、ポータルサイトを使うことをオススメしています。
ダイエットに関するお悩みを知りたい時は、「Yahoo! 知恵袋」や「教えて! goo」などで「ダイエット」とキーワード検索をすると、たくさんのお悩みが出てきます。それらを大体300記事ほどに目を通すと、ターゲットに共通するお悩みが分かってきます。
またAmazonで書籍のレビューを見ることも方法の1つです。例えば「元々○○に悩んでいたので、この本は勉強になりました」というレビューが書いてあれば、○○の部分を引用します。
こうして見つけた悩みには、解決することが難しいものと簡単なものがあると思いますが、難しい悩みの方が、高単価で売れるサービスになってきます。例えば、RIZAPには100万円を超える高額なコースもあります。この料金プランでも販売できているのは、それだけ人の痩せたいという悩みが深刻だからです。
もちろん、小さい悩みの解決でもビジネスは成り立たせることができます。あなたが目標にしたい収益と照らし合わせながら、解決してあげたいことを○○の部分に入れていきましょう。
※画像をクリックするとAmazonに飛びます