この記事は2022年2月22日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2022年2月22日(火)の午前11時すぎに現役トレーダーの小林芳彦さんに聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
小林芳彦 1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。 |
現在の為替相場の傾向や相場観
2022年2月21日(月)時点で考えていたのは「今週、ロシアがウクライナに実際に侵攻して、ウクライナ全土を攻撃するような事態になれば、米ドル/円は112円辺りまで下落するかもしれない」ということ。
しかし、2つの親ロシア派の地域、分離独立を承認した地域に「平和維持軍」と呼ばれる軍隊を駐留させた。これにより、ウクライナ軍とロシア軍で、このまま大規模戦闘にならなければ「112円レベルまで下落することはもうないかもしれない」と思っている。
米ドル/円の2月22日(火)の安値は114.5円付近までで、大幅な下落にはなりそうにない。「113円台は買い場になるか」という気がしている。
「ウクライナ問題が早期に終了すれば117円台もあるか」と思っていたが、このタイミングでプーチン氏が2つの地域の独立を承認するとは思っていなかった。早期終了はなさそうだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円の予想レンジは113.5~115.85円。2月20日(日)に立てた予想は、112.15~117円だったが、21日(月)の独立承認で流れは変わった。
しかし、ウクライナ問題は依然継続しそうなので、基本的に、米ドル/円、クロス円、ユーロ/米ドルはいずれも戻り売りだろう。
まだいつ何が起こるかわからないため、オーバーナイトのトレードは避け、「秒スキャ(1分に満たない秒単位のスキャルピング)にとどめる」くらいの気持ちで臨んでもよさそうだ。戦略的には売り回転のスキャルピングが安心だろう。
▽米ドル/円の日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。