この記事は2022年2月9日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

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(画像=PIXTA)

2022年2月9日(水)の午後1時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

2月4日(金)の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比46.7万人増と予想を大幅に上回り、平均時給も予想を超えて文句なしの結果になった。

力強い米雇用指標の結果を受けて、米10年債利回りは2%台に迫り、米国が引締め加速を正当化する材料は十分だ。2月10日(木)に発表される消費者物価指数(CPI)がポジティブなら、3月のFOMCで50bp(1bp=0.01%)の利上げや、年内7回の利上げといった言葉が再度聞こえてきそうだ。

また、BOEは2会合連続利上げを実施し、ECBも物価上昇を背景にタカ派へと方針転換している。先進国が利上げに向かう中、日銀だけが取り残されており、金利環境からは円買いが出にくいだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

日米欧の金融政策だけで見れば、米ドル/円、ユーロ/円のロングがシンプルで合理的に思える。仮に2月10日(木)のCPIがポジティブであれば、米ドル/円は年初来高値の116.34円が視野に入ってきそうだ。

素直に上がってくれればいいが、米の引き締めで米ドル/円の反応がいいとはいえず、ややオールドニュース化されているようにも感じる。底堅いとは思うので安値は拾っていきたいが、高いレベルでの上値追いは少し慎重に。

また、米引き締め加速は株価にとってはネガティブなほか、ウクライナ情勢次第ではリスクオフのマーケットにも対応しなくてはならない。横目で米国株を見ながら米ドル/円、クロス円はいつでもショート側に回れる準備はしておきたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。