本記事は、多保 学氏の著書『1億円かけて学んだ成功する人がやっていること』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。

常に最悪の事態を想定している
私はよく同業者から、派手に事業を展開しているように勘違いをされています。実際は、とても慎重に、緻密に計算して事業を行っています。中長期の事業計画を立てて、毎年1年単位でその計画自体を微調整しています。
そのため、成功する確率の高い事業しか行っていません。やり方が派手に見えるのは、あえてパフォーマンスとしてそうしているからであって、実際は常に最悪の事態を想定して準備をしています。
派手に見せている理由は、若手歯科医師に業界への希望を持ってもらいたいとか、この人についていけば何か一緒に夢が見られるんじゃないかと思ってもらいたいからです。
私が様々な成功者から学んだ、新規事業を始める時に大切だと思うことは、次の3つの考え方です。
1つ目は、まず楽観的に考えることです。
ここにコツがあります。まずは1人で考え、その後、いろいろな立場の人からアイデアを出してもらいます。たくさんのアイデアを出してもらったら、それらのアイデアを十分に検討します。
2つ目は、緻密に悲観的に計画することです。
経営資源であるヒト・モノ・カネ、そして私のオリジナルでプラスしているデータをどう配置するか、緻密に、そして悲観的に計算します。そして、ここでのポイントは、この緻密に悲観的に計算する際に必ず専門家のアドバイスをもらうことです。
1人だけで考えず、多くの専門家の知恵を借りるようにしています。そして、そのアドバイスを素直に聞き入れます。その上で、事業として成り立たないと思えば、中止します。
ここでさらに大事なのは、悲観的に物事を考えることです。つまり最悪の事態を想定しておくことです。事業を撤退しなければならない状況も想定しておくことで、致命傷を避けることができます。
最後の3つ目は、こうしてできた緻密な計画を楽観的に迅速に行動することです。
よく準備ばかりして一向に物事を進められない人がいます。0から1の事業を起こす際は、迅速に行動をして、間違っていたら進めながら修正していくことが、最短で結果を出すためのポイントです。
また、計画は緻密に悲観的に立てましたが、とにかく楽観的に行動することもポイントです。ここまで考え抜いてきた事業なのだからと自分に自信を持ち、思いっきり楽しみながら楽観的に行動しましょう。
ここまでやれば、もし失敗したとしても必ず次に繋がります。諦めなければ、きっとただの失敗とはならずに成長の糧となり、次には成功できるはずです。
リスクをとってでも勝算があれば、勇気を持って一歩踏み出すのです。
まさにこのような準備をして立ち上げたのが、歯科医師を対象とした、歯科医院経営と歯科専門技術の両方を学べるオンラインサロンです。
オンラインサロンを立ち上げる上では、その分野の専門家に様々な意見を聞きました。
オンラインサロン用のYouTubeチャンネルやInstagramのアカウントなどを開設して準備を進めてきました。
もし失敗して撤退したとしても、スモールビジネスから始めているので痛手にはなりません。投資した金額は失いますが、何よりの勉強になります。
そして人生は一度きりなので、このオンラインサロン事業をやらないよりはやったほうがいい、という感覚で楽観的に取り組んでいます。

医療技術だけでなく、成功者の思考法を積み重ね行動した結果、医院は年商12億を達成。現在は複数の株式会社を経営し、人々の健康を守る使命のもと、予防歯科の重要性を広める活動や、コンサルティング業を通して経営に悩む歯科医師の支援に尽力している。著書は『0歳から100歳までのこれからの「歯の教科書」』(イースト・プレス)、他に専門書の共著書は20冊以上。
※画像をクリックするとAmazonに飛びます。
- ひとつの技術ではもう稼げない? 成功者が選ぶ“掛け合わせ”戦略
- 成功者は「最悪」を想定?「楽観×悲観」でチャンスを掴む3つの法則
- 成功する人が“未来のため”にしていることとは?
- スマホに支配される人と、時間を支配する人の決定的な違い
- 知識と人脈は、最強の“目に見えない武器”になる
- 成功への最短ルート! 信頼できるメンターの探し方と活用術