本記事は、多保 学氏の著書『1億円かけて学んだ成功する人がやっていること』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。

1億円かけて学んだ成功する人がやっていること
(画像=metamorworks/stock.adobe.com.jpeg)

無形資産がお金を生むことを知っている

資産には、有形資産と無形資産があります。
有形資産は、文字通り形のあるものです。わかりやすいのが、家、車、金、時計などです。無形資産は、目に見えない資産ですが、お金を生み出すことができる資産です。成功する人が重視している無形資産は、以下の2つがあると考えています。

1つは、「知識」です。
労働集約型のビジネスは、その人の体力勝負という面があるため、年齢を重ねると限界がやってきます。例えば、歯科医師であれば30代の時は患者さんを1日20人診察できるかもしれませんが、60代では体力的に無理が出てくるため、1日に診られる患者さんの数が減ってきます。
一般的に社会的地位も高く、なりたい職業の1つとされている医師や歯科医師も実は、プレーヤーだけで仕事をすると労働集約型ビジネスといえます。

それに対して知識集約型のビジネスは、年齢を重ねるほど知識や経験が深まり、厚みを増すため限界がありません。例えば、何か得意なテーマの講演で人を集め、自分の知識や長年の経験を売っていくようなビジネスです。そのため、知識や経験は無限に増え続ける無形資産だといえます。

私は歯科医師であり、経営者で、かつ経済の話ができます。そうした人は多くありません。ですので、「従業員100人の歯科医院の経営者が語る今後の日本経済」といったテーマで講演ができます。
歯科医師のプレーヤーとしての知識と技術と歯科医院の経営に加えて、経済の解説ができるよう、日本経済新聞を読んで知識を増やしてきました。このように積み重ねた知識や経験が多ければ多いほど、お金を稼ぐ力になります。
ですから、自分の知識をどう増やせるか、そしてその得た知識をどう活かせば一番効率が上がるのかを常に考えてください。

もう1つの大事な無形資産は、「人脈」です。「自分の周りにいる5人の平均年収が自分の年収になる」とよく言われますが、まさにその通りだと思います。常に周りにいる5人が素晴らしい存在なら、その5人が自分をより高いステージに引き上げてくれます。だから人脈は重要なのです。

いつまでも同じ人たちと付き合っていては成長できません。成長したら、その上の段階の人たちと付き合い、そこまで成長したら、さらに上の段階の人たちと付き合うことが大切です。よく、「人生のステージが上がる」と言われるのは、こうした状況を繰り返していくことです。

会社員なら、平社員から部下を持つ上司に昇進した時がそうです。上司になると、物事の見え方、考え方、発する言葉も変える必要があります。これこそが、自分の成長の階段を上っているということです。
周囲にいる同じステージの人たちも、自分と同じようなことで悩みながら成長してきました。自分よりも1歩先に行っているステージの集まりの中に入り込むことができれば、物事の考え方、見え方、景色などが変わってきます。いつまでも同じレベルの中で群れていては、物事の考え方も見え方も変わりません。

逆に自分が一番下で常に劣等感を感じるくらいのグループの中にいると、危機感を抱いて「どうすれば周りの人たちのようになれるのか」を考えます。成長したいなら、自分よりも1歩も2歩も先に行っている人と付き合い、その人たちの考え方をインストールして、徹底的に模倣することによって、自らを成長させることができます。
また、自分よりも1歩先に行っている人たちと付き合うことで、人脈を広げるチャンスができます。良い人脈をつくるには、自分から飛び込んでいかないと駄目です。自ら飛び込み、自ら有益な情報を与えることによって、その人たちに認めてもらうことができ、その人たちの集まりに呼んでもらえるようになります。

努力して、地道に階段を上っていくことによって人脈を築いていくのです。良い人脈の周りには良い人脈がたくさんあります。成功する人は、良い人脈を繋ぐことでさらに良い人脈が寄ってくることを知っています。自分がそこで認められれば、どんどん人脈を繋いでもらえます。

1億円かけて学んだ成功する人がやっていること
多保 学(たぼ・まなぶ)
歯科医師・経営コンサルタント・日本歯科大学附属病院 総合診療科 臨床准教授。日本歯科大学卒業後に米国ロマリンダ大学に留学。2015年、さいたま市に「たぼ歯科医院」を開業。開業後、全力で患者と向き合う中で経営の難しさに直面。そこで、周りにいる成功者の思考法を取り入れ、考え方や行動の習慣を徹底的に学ぶ。

医療技術だけでなく、成功者の思考法を積み重ね行動した結果、医院は年商12億を達成。現在は複数の株式会社を経営し、人々の健康を守る使命のもと、予防歯科の重要性を広める活動や、コンサルティング業を通して経営に悩む歯科医師の支援に尽力している。著書は『0歳から100歳までのこれからの「歯の教科書」』(イースト・プレス)、他に専門書の共著書は20冊以上。

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