本記事は、多保 学氏の著書『1億円かけて学んだ成功する人がやっていること』(日本実業出版社)の中から一部を抜粋・編集しています。

スマホに使う時間を最小限にする
スマートフォンでSNSや動画をつい見てしまう、という人は多いのではないでしょうか。スマホとの付き合い方を変えるだけで、時間効率や生産性はかなり上がります。
スマホを活用している成功者も多いとは思いますが、限りある時間を有効に使うために、使い方を制限している人も多くいます。
私は2つの工夫をして、スマホには必要最低限の時間しか触らないようにしています。
1つめの工夫は、通知をオフにすることです。通知をオンにしておくと、通知が届くたびに集中が途切れてしまいます。そこで、普段、特定の通知だけを許可する「集中モード」に設定し、家族と歯科医院からの電話以外はすべてオフにしています。
メールもSNSもすべて通知オフです。そして、自分が決めた時間にだけスマホをチェックします。電話は着信履歴が残るので、あとで掛け直します。
大事なのは自分のリズムで着信やSNSの連絡を確認するということです。
他人に時間を支配されると、自分の効率は下がってしまいます。誰かと2人で会話をしていて、相手のスマホにLINEから通知が来るたびに携帯が振動したり、音が鳴って会話が途切れた経験はありませんか?
スマホが反応するたびに、自分の集中力も下がりますが、相手の集中力も下げてしまいます。このように目の前に大事な相手がいるのに、その人との会話に集中できないのです。
もう1つの工夫は、スマホ画面をモノクロ表示(白黒)にすることです。
スマホ画面のカラフルな色彩は、脳から大量のアドレナリンを放出させるため、麻薬と同じようにスマホ画面を見るのをやめられなくしてしまいます。その対策としてモノクロ表示にしておけば、スマホを見たい欲求が喪失します。
一度モノクロ表示にしてSNSを見てみてください。どんなにSNSが好きでも、まったく見る気がしなくなりますよ。
その他の工夫としては、時間を決めてスマホを強制的に使えなくする方法もあります。
「タイムロッキングコンテナ」という商品は、スマホなどを容器に入れてふたを閉め、タイマーをセットすると、セットされた時間になるまで容器の中身を取り出せなくなる商品です。これを利用すればスマホ断ちができ、やるべきことに集中できます。大事なことを考えたい場合などは、これを使います。
最も簡単な方法は、集中したい時は別の部屋にスマホを置いておくことです。
スマホの機能の中でも、とくに時間を奪うものがSNSです。SNSは、その人が見たい情報をAIが選んで表示するため、私たちはSNSの誘惑に引き寄せられてしまいがちなのです。
ヨーロッパでは、SNSを規制する動きがどんどん進んでいます。スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンの著書『スマホ脳』(新潮社)によれば、スウェーデンではSNSの利用によって若年層を中心にうつ病や精神障害になる患者さんが激増しているそうです。
いい部分だけが切り取られて投稿される他人のSNSを見続けたり、自分の投稿に「いいね」がつかなかったりすると、どんどん自己肯定感が下がっていき、精神を病んでしまうのです。
インフルエンサーたちは、キラキラした日常をお金を使ってつくって投稿することもできますし、今では画像生成AIでいくらでも画像をつくり出せます。インフルエンサーからしてみれば、エンドユーザーにいかに商品である投稿を見てもらうかが彼らの収入に繋がりますから必死です。
インフルエンサーやSNS企業を儲けさせるために、わざわざ自分の貴重な時間を使うのは馬鹿馬鹿しいと思いませんか? SNSに時間を費やすのは、健康を害する本当に無駄な行為だと思います。
まずは、スマホ依存から脱却する方法を考えてみてください。スマホを見ないことによってできる時間を読書や家族、友人などとの会話にあてたり、より生産的な活動に使うことで人より抜きん出ることができます。
PDCAを常に回す
もしあなたが年収1億円を目指すとしたら、達成する期限を決めて、そこから逆算して、やるべきことを決めていく必要があります。
「年収1億円を稼ぐには、どんなビジネスでどれだけの収益が必要で、そのためにはどれだけの規模感が必要で…」と逆算していくと、どのタイミングで何をすべきかが明確になります。
何もないところから急に年収1億円を稼ぐことはできません。大きな目標を達成するには、そこに至るまでの道筋を考えることが不可欠です。そして、それを実現させるための手段が王道ではありますが、「PDCA」なのです。

PDCAとは、「Plan(プラン、計画)→Do(ドゥ、実行)→Check(チェック、評価)→Action(アクション、改善)」のサイクルを回すことで、業務を改善したり目標を達成する手法です。
私は、自分の立てた長期的なビジネスプランに基づき、毎年目標を定め、それを達成するために月単位のプランに落とし込みます。
そして毎月、そのプランが実行できたかどうかを月末に評価(チェック)します。そのため月末にホテルに1人で宿泊し、PDCAの時間を確保しています。
PDCAの中で最も重要なステップがAction(改善)です。その月に実行できなかった場合は、翌月に実行できるようにするためにどう改善するかを考えます。その改善をもとに、翌月のプランを修正します。
例えば、NISA(少額投資非課税制度)を始めることにしたとします。その月のプランが「証券口座を開いてNISAの手続きをする」ことだったとします。それが実行できなかった場合は、なぜできなかったのか、どうすれば翌月にできるかを考えます。
もし時間がなかったのが理由なら、「この日に必ず証券会社の口座を開く」と決めてしまったり、わからないことがあるなら「プロの人に相談する」など、具体的な対策を考えて計画を修正すれば、できないことはありません。
PDCAを実践すれば、自分がやりたいことを必ず動かすことができ、大抵の目標は実現できます。
大事なのは中長期的な目標を立て、それを1年単位で常に見直し、1年単位での目標を月単位で細かく分けていくことです。あとはPDCAをしっかり回すだけです。

医療技術だけでなく、成功者の思考法を積み重ね行動した結果、医院は年商12億を達成。現在は複数の株式会社を経営し、人々の健康を守る使命のもと、予防歯科の重要性を広める活動や、コンサルティング業を通して経営に悩む歯科医師の支援に尽力している。著書は『0歳から100歳までのこれからの「歯の教科書」』(イースト・プレス)、他に専門書の共著書は20冊以上。
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